海に漂うプラスチックごみを使用した「アーロンチェア」が地球を救う
SDGsを掲げる現代社会のなかで大きな問題となっていることの一つが、海洋プラスチックごみだ。人が生活するうえでプラスチックはあまりにも身近なものだが、それによって海やそこに住む生物たちは被害を被っている。
その問題を解決しようと、家財道具メーカーの「ハーマンミラー」が、同ブランドの定番アイテムである「アーロンチェア」をはじめとする全製品の原材料に海洋プラスチックを使用することを発表した。
原材料となる海洋プラスチックは、現状、インドとインドネシアから調達されたもので、主にペットボトルや釣り具などが多い。それを粉砕、洗浄してペレット化し、最後には製品化するという流れだ。
©2021 Herman Miller, Inc.
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この取り組みによって、アーロンチェアは一脚あたり226.8g以上、新色のオニキスウルトラマットには1.13kgもの海洋プラスチックを素材として使用することが可能となった。
また、チェア本体だけでなく、サプライヤー間での発送に使われる箱や、輸送中に製品の安全性を保つポリ袋にも海洋プラスチックを活用。
ハーマンミラーの推定では、すべての製品と梱包材に海洋プラスチックを活用することで、年間最大234メートルトン(約2300万本のペットボトルに相当)のプラスチックごみが海に流入するのを防ぐことができるのだとか。
デザインや機能は従来のままで、より地球環境に配慮したアーロンチェア。
サステイナブルな生活様式が浸透し、テレワークが主流となった現代にはうってつけのアイテムかもしれない。
Top image: © 2021 Herman Miller, Inc.