テスラ、遂にヒューマノイドを開発か
電気自動車、AI、スーパーコンピューターを制圧したあと、野心あふれる大富豪のIT実業家が、次に考えることはなんだろう?
答えはヒューマノイド。つまり「人型のロボット」だ。
いまや世界最大とも言える電気自動車メーカーである「テスラ」を率いるイーロン・マスクが、先日開かれた「AIデイ」で明かした、彼の次なる野望。
マスクいわく、現在テスラはAIを搭載したヒューマノイドの開発に取り組んでおり、「オプティマス(または「テスラ・ボット」)」と呼ばれるプロトタイプができあがりつつあるのだとか。
この「オプティマス」は主に家事を手伝うロボットで、掃除や荷物運びはもちろん、買い物まで代わりに行ってくれるらしい。
身長170センチほど、体重は約57キロ。じつに“人間らしい”体格だ。
テスラが保有するスーパーコンピュータのネットワークと繋がったAIが搭載され、そのシステムはフレンドリーで、人間のための世界へ導くものであるそう。
ただ、買い物の代行とまでなるとAIの知能は相当のレベルのものになる。いくらフレンドリーとはいっても、いつか映画『ブレードランナー』や『デトロイト』のような世界が訪れるのでは……?と思わずにはいられない。
「将来、物理的な仕事は“選択肢”になる。やるかやらないかはその人の自由だ」
こう豪語するマスクは、過去にも様々な野望を口にしてきた人物。
太陽光発電の充電システムネットワークやテスラ車のバッテリーを一瞬で交換するシステムなど、その例は枚挙にいとまがないが、毎度壮大な実演を伴ったプレゼンのわりには実装されたものは少なかったりする。
今回の「オプティマス」も実現するのかは定かでないが、マスクいわくプロトタイプは来年のどこかには完成するとのこと。
どこまで本気にすべきかは何とも言えないが、世界2位の大富豪が興味を持っているという時点で、遠い未来だと思っていた「ヒューマノイドの時代」はいよいよ近づいていると言える。
“あくまでフィクションの話”と他人事だった問題も、すでに我々に迫っているのかもしれない。技術の革新に期待するとともに、来るべき問題に直面する準備もしたいところ。これを機に、ヒューマノイドもののSFでも見直しておこうかな(笑)