「SNSに対する解毒剤」スナチャの新機能とは

先日、スナップチャットが「Family Center」なる新機能を発表。

この機能は、簡単にいうと「親が子どものチャット相手や登録しているメディアアカウントを見ることができる」というもの。

子どもと親の双方招待を承諾することで、保護者のアカウントで子どものフレンドリスト、および過去7日間に連絡をとったアカウントのリストを監視できるようになる。

また、保護者はリストの中に気になる(危険と感じる)アカウントがあれば、運営のトラスト・セーフティチームに報告することもできるという。

運営のSnap社は、この機能の目的を「現実の関係性を反映し、親子間の信頼や協力を促進すること」としている。

昨年のフェイスブックの一件以来、アメリカではオンライン上での子どもの安全確保に向けた活動が進んでいる。

連邦法が定めるプライバシーの保護対象を、現行の13歳以下から18歳まで引き上げるように求める動きもあり、今回のアップデートもこれらの活動に同調したものだろう。

また、今年初めに「Messenger」がE2EE機能のアップデートを発表した際には、過度なプライバシー保護が犯罪を助長してしまう懸念点があることから、ある程度の監視は必要とする意見も出ていた。

今回のアップデートは、プライバシー保護と一定の監視とのバランスをとった機能だと言える。

そもそもスナップチャットは、他のSNSと隔絶されていることからも分かるように、SNSに対する緩和剤としてデザインされたプラットフォーム。

よりプライベートな会話や共有を目的としているからこそ、このアプリが子どものための新たな取り組みを実施する意味は大きい。

ただ、ティーンエイジャーにとって、「親に連絡相手を見られている」というのは、はたして喜ばしいことなのだろうか? 小中学生ならともかく、18歳以下となれば大学1年生までもが含まれることになる。

第三者である大人たちではなく、当事者である子どもたちはどう思っているのか気になるところだ。

Family Center」は数週間以内に実装されるとのこと。両者の意見を聞き入れながら、より良い方向に向かってくれることを期待したい。

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