2021万円の「熊手」。地球を回って「福」をかき集める
価格もロマンも宇宙規模な熊手が、来月販売される。その価格、税込み2021万円というから驚かされる。
自分には無関係?
聞いて呆れる?
いやいや、その壮大なスケールの方に目を向けてもらいたい。
三井物産エアロスペース株式会社が宇宙事業の基幹案件として推進する「国際宇宙ステーション日本実験棟”きぼう”からの超小型衛星放出事業」。
これを一部の宇宙関係企業、研究機関、大学だけでなく一般消費者である私たちにも、「宇宙」を活用する機会となるよう、あるプロジェクトが進行中。
それが……おそらく人類史上初となる「宇宙を翔ける熊手プロジェクト」だ。いや、間違いなく史上初でしょ。
同プロジェクトは、宇宙にひとつしかないオリジナルの熊手を購入者立会いのもとJAXAへ引渡されたのち、ロケットによる打上げを経て国際宇宙ステーション(ISS)の日本の宇宙実験モジュール「きぼう」に運ばれ、そこから宇宙へと放出するというもの。
独自に開発・製造する10cm立方の超小型衛星に搭載された熊手はこんなイメージ。放出されたのち、半年から1年程度、宇宙の福をかき集めながら高度約400kmで地球をぐるぐると回る。
最後は大気圏で燃え尽きるため、宇宙ごみなどを残すこともないんだそう。縁起物の熊手が燃え尽きるのはどうなんだろう、という気もするが、とにかく宇宙スケールの運や福をかき集めてくれるはず。
ところで、熊手の製作に携わるのは創業1870年の熊手をはじめ縁起物製造の老舗メーカー「株式会社 面亀」。宇宙へと旅立つ熊手のほかに地上でまつる同仕様の熊手も提供されるという。
民間主導の宇宙ビジネスが拡大し、民間人のみによる宇宙旅行も実現。宇宙が身近になってきたことは確かだが……さすがに2021万円は高嶺の花。
それでも、きっと誰かが飛ばしてくれる「宇宙を翔ける熊手」が、閉塞的なこの世の中を明るく照らしてくれるに違いない。
そうそう、「我こそは!」なんてお方がいないとも限らない。宇宙にひとつしかないスペシャル熊手は11月9日(火)、浅草酉の市にて販売される。
『宇宙を翔ける熊手』
【販売価格】2021万円(税込)
【個数】限定1個
※希望者多数の場合は抽選やそれに等しい決定方法を検討
【発売日】2021年11月9日(火)
【発売場所】浅草酉の市(鷲在山 長國寺側)面亀ブース