鰤、鰍、鰆、魚氷。この漢字を「読め」ますか?そして「残せ」ますか?
何気ない一日に思えるような日が、世界のどこかでは特別な記念日だったり、大切な一日だったりするものです。
それを知ることが、もしかしたら何かの役に立つかもしれない。何かを始めるきっかけを与えてくれるかもしれない……。
アナタの何気ない今日という一日に、新しい意味や価値を与えてくれる。そんな世界のどこかの「今日」を探訪してみませんか?
鰤(ぶり)の日
日本は四方を海に囲まれた島国です。そのため、沿岸エリアでは古くから漁業が盛んで、魚を軸にしたさまざまな食文化が発展してきました。
さて、今日12月20日は、陰暦での12月(1年の最後の月)の呼称「師走(しわす)」の一文字が名前の一部に使われており、さらに20日の「2(ぶ)」「0(輪≒り)」の語呂合わせから「鰤(ぶり)の日」とされています。
年越しが近づいたこのシーズンにもっとも脂がのっておいしいとされる「鰤」。
「魚+師=鰤」は、文字通り旬の時期を名称に盛り込んだ造りなのですが、季節やシーズンを示す漢字、表現が組み合わされた魚の名称はほかにもたくさん存在します。
魚偏に「春」で「鰆(さわら)、「魚」と「夏」で鰤の幼魚「魚夏(わかし)」、魚偏に「秋」なら「鰍(かじか)」、「冬」なら「鮗(このしろ)」となります。
ほかにも、季節や気候を表すものとしては、魚偏に「暑」で「鱪(しいら)」、「氷」なら鮎(あゆ)の稚魚である「魚氷(ひうお)」、魚偏に「雪」で「鱈(たら)」などがあります。
これらの多くは、四季折々でまったく異なった表情を見せてくれる日本の気候風土あってこその表現。しかし、温暖化をはじめとする地球環境の変化により、これらの漢字に“理由”がなくなってしまう、なんて日がやがてきてしまうのかも......。
長きにわたって育まれてきた日本の伝統文化や風習を途絶えさせないために、今日からできることが何か、まずは考えてみませんか?