「ネッシー」のイカサマ写真には、こんな誕生秘話が!

何気ない一日に思えるような日が、世界のどこかでは特別な記念日だったり、大切な一日だったりするものです。

それを知ることが、もしかしたら何かの役に立つかもしれない。何かを始めるきっかけを与えてくれるかもしれない……。

アナタの何気ない今日という一日に、新しい意味や価値を与えてくれる。そんな世界のどこかの「今日」を探訪してみませんか?

世界的に有名な「ネッシー」の写真(「外科医の写真」)が

『Daily Mail』に掲載された日

イギリスはスコットランド北部にあるネス湖には、1500年近くまえから謎の巨大生物に関する逸話が数多く残されていたといいます。

そして、1934年の今日、英紙『Daily Mail』に一枚の写真が掲載され、世界に大きな衝撃を与えます。

後に「外科医の写真」と呼ばれるようになる写真には、波立つ湖面から首をもたげる、まるで恐竜時代の水の覇者・首長竜のようなシルエットが......。そう、はるか遠く、ここ日本でも一大ブームを巻き起こした未確認生物「ネッシー」です。

多くの人が知る通り、医師(※)のロバート・ケネス・ウィルソンが撮影したとされる世界的に有名なネッシーの写真は、1975年、英『The Sunday Telegraph』紙上において、模型を使った“イカサマ”であったことがある人物によって証言されるのですが、この行為がただの愉快犯などではなく“怨恨”によるものだったのをご存知ですか?

ネッシーの写真(と存在)の偽造を裏で指示していたのは、マーマデューク・ウェザレルなる人物。

彼はかつて『Daily Mail』が旗を振って実施したネッシー調査隊の隊長を務めていた人物だったのですが、功名欲しさから、カバの剥製で湖畔に足跡を残し、「ネッシーの足跡、ついに発見!」と発表。

しかし、その後の調査によってマーマデュークの捏造が発覚し、職を追われるはめに。そのことを“逆恨み”して件の「外科医の写真」を制作し、『Daily Mail』にガセネタをつかませることで悦に入っていたのだとか......。

世界中で話題となったスクープ写真のオチとしてはどうにも締まらない結末ではありますが、とはいえ、あくまでも証明されたのは「外科医の写真が創作されたものだった」という事実のみ。

つまり、ネッシーそのものの存在は、いまだ完全に否定されたものではないのです。

さぁ、あなたは、史上もっとも有名であろうUMA・ネッシーは実在すると思いますか?

※ロバート・ケネス・ウィルソンは実際には外科医ではなく産婦人科医

Top image: © iStock.com/Max2611
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