旅館やホテルの朝食に「梅干」が出される理由

何気ない一日に思えるような日が、世界のどこかでは特別な記念日だったり、大切な一日だったりするものです。

それを知ることが、もしかしたら何かの役に立つかもしれない。何かを始めるきっかけを与えてくれるかもしれない……。

アナタの何気ない今日という一日に、新しい意味や価値を与えてくれる。そんな世界のどこかの「今日」を探訪してみませんか?

梅干の日

太陽の下での外遊びが楽しいこの季節、「休日は家族や気の合う友人とピクニック」なんて最高ですよね。

そんなときに屋外でも運転中でも、大人でも子どもでも食べられる、日本を代表するファスト&フィンガーフードの決定版といえば「おにぎり」でしょう。

昆布に鮭、かつおぶし、ツナマヨ、イクラなど、どんな具材とも相性よし、包容力満点のおにぎりですが“定番中の定番”と聞いて「梅干」を連想する人はきっと多いはず。

今日7月30日は、全国的に梅の生産地として知られる和歌山を拠点に、全国に梅に関連する商品を扱うお店「五代庵」を展開する「東農園」が定めた「梅干の日」です。

2004年、「日本記念日協会」の認定を受けたこの記念日は、さらなる梅の普及を促進するために設けられたものなのですが......さて、なぜ「7月30日」が「梅干の日」なのでしょう。

これは「7(なん/難)」が「30(さる/去る)」という語呂合わせによるものなのですが、古来より伝わる「梅はその日の難逃れ」ということわざにある通り、梅には災厄を祓う効果があるとされてきました。

また、現在のように医学や医療が発達する以前、人々は梅(や梅干)を“薬”として旅先に携行する風習があり、今でも旅館やホテルなどの朝食に梅干が出されるのには“旅の無事を願う”という意味合いが込められているのだとか。

6世紀頃には、すでに現在とほぼ同様の製造方法が確立されていたという梅干。

お店でのテイクアウトもUber Eatsdでのデリバリーもいいですが、今週末はちょっとだけ早起きをして、梅干おにぎりを握っておでかけなんていかがですか?

Reference: 五代庵
Top image: © iStock.com/Wako Megumi
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