和紙のまち・美濃市が「子育てのまち」へ……?
先日、岐阜県美濃市の「うだつの上がる町並み」を訪れてきました。
じつはわたし、「うだつ」が大好きなんです。そう、日本家屋の屋根部分に張り出しているアレです。
なかなか出世できない、豊かな生活を送れないことを「うだつが上がらない」と言ったりしますよね。美濃のまちでは、豪商たちのおかげで立派なうだつが堂々と上がりまくり。つまり、うだつを堪能する絶好のチャンスです。
このうだつの形、よ〜く見てみると家ごとにビミョウに違っているのがポイント。
もともと隣家との防火壁の役目を果たしていたこの部分。それがだんだんと財力の象徴になり始め、それぞれの家が富を競うように装飾を凝らしていったのです。
どんなものがあるかと探してみると、あっさりした質素なうだつの家もあれば、豪華でハデハデなうだつの家も……。
私が一番好きなのは、上の写真の「松久家」のもの。派手すぎず、簡素すぎず、完璧な調和がとれた美しい形が最高です。
あなたのお気に入りうだつも、きっとあるはず。
この町並みを訪れた際には、ぜひ意識して眺めてみてほしいポイントです。
そうそう、美濃市といえば、日本三大和紙のひとつ「本美濃和紙」の産地であることでも有名。
うだつマニアなだけでなく和紙も大好きな私は、迷いもなく和紙グッズを大量購入。和紙のあの味わいのある質感と、光を通したときの柔らかい風合い、たまりませんね。
わたしが訪れたときは平日だったためか、人通りが少なく落ち着いた雰囲気でした。街並みもお店も、ゆっくりと存分に満喫!
……そんなステキなまち、美濃市ですが、つい先日から「保育園留学」なるものを開始したと聞きました。
保育園で留学って、どういうこと?と、気になって調べてみると……。
じつはこれ、「株式会社キッチハイク」と美濃市がタッグを組んで始めたもののようで、1〜3週間、子どもを保育園に通わせながら家族で美濃市の暮らしを体験できるらしいです。
お寺のなかにある園舎は地元の天然木材でできていて、温もりと開放感がすごい。わたしの知っている保育園とぜんぜん違う。
子どもたちは園内の広〜い敷地で、のびのびと遊び放題。ときには森まで行ってみたり、畑で育てた旬の野菜を収穫してみたり……。
そして留学期間中は、こだわりある2か所の滞在施設にそれぞれ泊まれるとか。リッチな古民家ホテルと、一棟まるまる貸切できるおしゃれなハウス。子育てしていなくても、住んでみたい!
コワーキングスペースもちゃんと完備されていて、リモートワーク環境はバッチリ。
それでも、生活するのは色々と不便なんじゃない?
……と思ったけど、どうやら保育園や宿泊施設、シェアオフィスはすべてこの「うだつの上がる町並み」周辺にまとまっているようで、コンビニや飲食店も徒歩で行けちゃうみたいです。
豊かな自然に囲まれた伝統的なまちで、のびのびと子育て……素敵すぎる。
この保育園留学、もうすでに他の地域でも開催されていて、参加した家族からは大好評だったそう。
働きながら子育てをするのがスタンダードになった今の時代。ずっと同じ場所・同じ環境で育児と仕事を繰り返していると、いつの間にかどんどん疲弊してしまったり。
そんなとき、たとえ数週間でもまったく違う地で暮らしてみれば、リフレッシュとともに新たな出会いや発見が生まれるかも……。
美濃市での保育園留学、募集はつい最近始まったようなので、申し込むなら今が狙い目かもしれません。
和紙だけじゃない美濃市の魅力に、一度ハマったら抜け出せなくなりそうな気がする……!
もっと詳しく知りたくなったら、ぜひこちらのサイトを覗いてみてくださいね。
「おやつなトピック」って?
Z世代のインターンから、この道うん十年のベテラン編集者まで、TABI LABO“ナカの人”がリレー形式で担当するコラムです。
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