約20年後、地球に「小惑星が衝突する」可能性──NASAの発表

先日、NASAが公開した「変な形の小惑星」が話題となったが、今度は小惑星に関するもっと深刻な情報が発表された。

NASAの小惑星観測所がツイートしたところによると、今からおよそ20年後小惑星が地球に衝突する可能性があるというのだ。

© AsteroidWatch/Twitter

「2023 DW」と名付けられたこの天体は、直径約50メートル(競泳用のプールほどの大きさ)と想定されており、2046年の2月14日に地球に大接近する見込み。NASAいわく、直接衝突する可能性は「625分の1」だという。

文字通り天文学的な数字が行き交う宇宙空間において、この確率がどれほど高いものかは定かでないが、NASAの言葉を借りれば「非常に小さな可能性」であり、「他の地球近傍天体の平均より高いリスク」程度のものだそう。

また、仮に衝突したとしても、(恐竜が絶滅した時のような)環境の激変は起こらないと予測されている。とはいえ、都市や人口の多い地域に落下した場合、深刻な被害をもたらす可能性はある。

“恐竜殺し”の到来から6600万年、ついに迫ってきた巨大隕石。重大な問題だが、大宇宙に対して我々ができることはあるのだろうか。

現在、NASAは潜在的な小惑星衝突のリスクから地球を守る技術の開発に邁進しているとのこと。つい先日には「DART(ダブル・アステロイド・ダイレクト・テスト)」と呼ばれるミッションにて、小惑星の軌道を変えることに成功したとする研究結果も発表されている。

また、引き続き2023 DWの観測が続けられており、より明確な観測ができるようになれば、衝突の確率は低下していく見込みだそう。今後の観測が良い方向に進むこと、そして軌道変更技術の向上が間に合うことを祈ろう。

Top image: © NASA
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。