「移住」は、終戦に向けた小さなアクション。露の移住者が過去最多を記録
フィンランドの統計局によると、2022年にロシアからフィンランドに移住した人数が史上最多を更新したそうだ。
これまでは年間3000人以下の水準で推移していて、ソ連崩壊直後の1990〜91年でも5000人台だった(こちらは記録の信憑性が微妙な可能性もあるが)ところ、昨年は6000人を突破。
男女の割合はほぼ均等で、移住者の94%はロシア国籍を有する人とのこと。
ベテラン統計局員の一人は、「ロシアからの移住者は5〜12月にかけて急増しており、2022年2月に開始された戦争との時間的な関係が認められる」と指摘している。
移住者の人数は亡命者を除いたものであるが、同国移民局もロシアから「軍事徴兵を逃れるため」に亡命を希望した人が一週間で1000人を超えていると発表しており、戦争の影響はほぼ確実と言える。
徴兵を逃れる人の増加は反戦の意思表明としてだけでなく、物理的な兵力不足を招くことにも繋がる。今回発表があったのはフィンランドだが、他国でも同様の現象が起きた可能性もある。
昨年の時点では、国外に移住する=紙の令状を受け取らないことで兵役を逃れることができたため、フィンランド政府が発表している移住者たちは忌避に成功していることだろう。
ただし、今年4月の法改正によって将兵令状が電子に変更され、現在はこれが発進さた時点で国外への移動ができないようになっている。
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