お金持ちの子どもは炎症性腸疾患になりやすい?【研究結果】
消化器疾患に関わる医師や研究者などが一堂に会する学術会議「Digestive Disease Week® 2023」にて、家族の経済的地位が高い場合は、炎症性腸疾患になるリスクが高いという研究が発表された。
そもそも炎症性腸疾患とは、腸で炎症が起き、腹痛や下痢、便秘、発熱、疲労感などの症状が出る病気のことだ。
研究者は約640万人の子どもたちを対象とした36の研究データをもとに、炎症性腸疾患になりやすい子どもの特徴を調査。
そして、家族の経済的地位が高いと、炎症性腸疾患の発症リスクが高いことが分かったそう。他にも、幼少期に抗生物質を服用したり、意外なことにヨーロッパスタイルの食生活を送っていると、発症リスクは高まるという。
反対に、幼少期にペットと生活をしていたり、兄弟が2人以上いたり、野菜の消費量が多かったりすると、炎症性腸疾患の発症リスクは低くなるとのこと。家にトイレが1つしかないことも、発症リスクの低下につながっているのだとか。
ただし、どの条件についても詳しい因果関係までは明らかになっていない。とはいえ、頭に入れておいても損はない情報なのでは?
Reference: Pediatric IBD risk linked to antibiotics, Western diet and higher family income / EurekAlert!
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