既読無視よりも怖い……消えた知人からの「ゴーストライティング」に要注意
ある日、連絡が途絶えたと思っていた相手から「元気にしてる?」という突然のメッセージ。
やっぱり自分を大切に想ってくれている、そう感じて嬉しくなった……なんて経験、皆さんもあるのでは?
もしかしたらそれ、人の心を巧みに操作する“ゴーストライティング”ってやつかも。
ゴーストライティングとは?
カナ表記のゴーストライティングと言えば、別の人に代わって文章を書く「Ghostwriting」はよく知られているが、ここで紹介するのは全くの別物「Ghostlighting」だ。
これは、連絡を断つことを意味する「Gosting」と、相手の心理を操る「Gaslighting」を組み合わせた造語。
つまり、誰かとの連絡を突然断ち切り、一定期間あけてから再び戻ってくることで、自分の都合のいいように相手を操作したり欺いたりする行為のことを指す。
受け手は、無意識のうちに心を支配されて感情の起伏が激しくなり、深刻な苦悩を抱える場合もあるという。
どうして「消えてしまうのか」
突然姿を消すゴーストライターは、一体何がしたいのか?彼らの主たる動機として『Forbes』は3つの理由を挙げている。
まず、「責任説明の回避」だ。
過去の行動や決断について責められるような状況に陥ると、説明することから一度逃げ、嘘の理由や言い訳を作って戻ってくる。都合の悪い時に忙しいふりをして、話題を逸らすための戦略だ。
第二は「操作し、支配するため」。
相手の不安や疑念を生み出しているのは自分であり、相手の感情をコントロールしているという優越感を得ているのだそう。相手の感情をこじらせ、自分自身の承認と支配の欲求を満たす。
そして第三は、「感情的な回避のため」だ。
不快な状況や会話に対処できないと感じたとき、根本的な問題から一度目を背けることで自分を守るという意味。タイミングよく再び現れれば、自分の弱さを見せなくとも、相手とのつながりを維持できるのだ。
気づかぬうちに「する側」になってない?
注意してほしいのは、ゴーストライティングという行為は、誰もが無意識のうちしている可能性があるということ。
まだ聞き馴染みのないワードだからこそ、相手にストレスを与えている感覚が弱く、悪質になりうるという認識が低いのかもしれない。ただ、受け手にとっては深い苦痛になる有害な行動であり、人間関係を崩壊に導いてしまうかもしれないのだ。
連絡をマメに返すのが億劫というあなた。
「気づいたらゴーストライターになって人の心を蝕んでいた」なんて事態を避けるためにも、一度自分の行動を見直してみるといいかも。