夏は「脳を食べるアメーバ」に要注意!感染すると、死亡率は97%……
梅雨も明けて、いよいよ夏本番! 今年こそは、海や山、プールに遊びに行きたい——。
そう気分が高まっているところに水を差すようで恐縮だが、食中毒や寄生虫には要注意。なかでも、とくに気をつけてほしいのが「フォーラーネグレリア」だ。
これ、じつは「脳を食べる殺人アメーバ」として知られている。温水の池や川などに生息していて、鼻から人間の体内に侵入して脳に至り、脳細胞を破壊するんだとか。
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感染は非常に稀だそうだが、万が一感染して「原発性アメーバ性髄膜脳炎(PAM)」を発症すると、死亡率はなんと97%以上らしい。
実際、アメリカでは1962〜2021年の間で154人の感染が確認され、生き残ったのはたったの4人とのこと。確立された治療法はなく、一度感染したらまず助からないといえるだろう——。
しかも、初期症状では感染しているか分かりにくいのも恐ろしい。ほかの細菌性髄膜炎と症状が似ているし、潜伏期間後に見られるのは肩こりや平衡感覚の喪失などとのこと。
アメーバの増殖ペースは速くて一気に人を死に至らせるから、気づいたころには脳が食い尽くされている……というわけだ。
あらためて、このアメーバの感染率はかなり低いため、極端に心配する必要はない。ただ、その存在と危険性については、"脳"に刻み込んでおいて損はないはずだ——。
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