スマホでお墓参り。新サービス「メタバース霊園」登場

お墓参りに行ってご先祖を供養する。ごく当たり前に私たちがしてきたことだが、その在りかたは、時代に合わせて変化していくのかもしれない。

結婚式場や葬斎センターなどを展開する「アルファクラブ武蔵野株式会社」と、VR事業を手掛ける「株式会社HIKKY」が協業し、メタバース空間に再現した霊園でお墓参りができるサービス「風の霊」が今月誕生した。

バーチャル世界で
いつでも、どこでも参列可

「バーチャルなんてあり得ない!」という意見も聞こえてきそうだが、同サービスが生まれた背景には、現代社会の“流れ”が起因している。

近年はとくに地方を離れて都市部で暮らす人が増えたことで、オフラインで葬儀の参列やお墓参りに行くハードルがぐっと高まった。また生涯ひとり身を選択する人、さらには少子化などの影響もあって、そもそも一族のお墓に入るという概念自体が今後、揺らいでくる可能性も考えられる。

©アルファクラブ武蔵野株式会社
©アルファクラブ武蔵野株式会社

だが、メタバース空間に存在する「風の霊」であれば、いつでもどこからでも供養への参列が可能に。利用者は公式サイトからマイルームを作ることで「風の霊」へのアクセスが可能となり、誰かを招待したり、逆に誰かに招待されたルームに参加することができるそう。

マイルームには故人との思い出の写真や動画を飾ることができ、装飾された写真などを見ながら、弔問客同士でチャットや音声での会話を楽しめる設計のようだ。また、霊園内は四季に合わせて変化するなど細かなこだわりも。将来的にはメタバース内にお墓を設置したり、故人の写真を3D化して人格形成AIによって声を音声化させることで、故人との会話を可能にするサービスも開発を予定しているという。

お墓参り」という文化は今後、どんな方向に向かっていくのだろうか。

『メタバース霊園「風の霊」』

【公式サイト】https://kazenorei.jp/
【公式X】https://x.com/kaze_no_rei

Top image: © アルファクラブ武蔵野株式会社
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。