最強のハナレ。シャープが提案する、未来のEV空間「LDK+」

「家電メーカーがクルマづくり?」という違和感を払拭し、「家電メーカーだからクルマづくり」と、納得させられる新たなコンセプトのEVが誕生しようとしている。

65V型ディスプレイ搭載
家より快適な“動くリビング”

国内大手家電メーカー「シャープ株式会社」が、新たにEVコンセプトモデル「LDK+」を先月開催された同社技術展示イベント「SHARP Tech-Day’24 “Innovation Showcase”」にて公開した。

これまでのEVの常識を覆す本モデルは、クルマとしてのEVではなく、リビングルームの拡張空間としてのEVというコンセプトで、クルマが移動している状態以上にクルマが停車している状態にフォーカスしたデザインというのが、いかにも電気機器メーカーらしくておもしろい。

後部座席は、新幹線の椅子でおなじみの“回転式”を採用。ドアを閉め、後部座席を回転させれば、車内後部に取り付けられた65V型ディスプレイを正面に、極上のプライベート空間が広がる。日本ではなかなか家に組み込めないシアタールームや作業用のデン、子ども用のプレイルームなどの空間を一挙に車内で実現する。

また、EVに搭載した蓄電池と太陽電池が家全体とつながるため、災害による停電時には、蓄電池に貯めた電気を活用することもできるのだとか。

シャープは親会社である台湾の「ホンハイ精密工業」と連携し、「LDK+」の数年後の市場投入を目指しているという。

©SHARP CORPORATION

「移動」の先にある
未来のモビリティ体験

EVに欠かせない半導体やバッテリーなど、国内メーカーはEVマーケットの縁の下の力持ちとしての存在感を一定程度みせてきたが、自動車メーカー以外が手掛けるEVの存在感も増してきている。

エンジン車からEVへ、自動車のあり方が根底から見直されるなか、家電メーカーの参入は何ら不自然なことではないのかもしれない。世界から信頼されてきた日本の家電メーカーが、世界的なEVマーケットのゲームチェンジャーになれるのか。期待が高まる。

© YouTube / シャープ公式チャンネル SHARP
Top image: © SHARP CORPORATION
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。