Amazonが仕掛ける価格破壊。格安ストア「Amazon Haul」の実態

スマホひとつで買い物ができる時代。ボタンを押すだけで翌日には商品が届く。そんな便利な世の中になったいっぽうで、本当に必要なものを見極める目は、ますます重要になっているのかもしれない。

そんなことを考えさせられる新サービスがAmazonから発表された。「Amazon Haul」は、中国発の激安ECサイト「Temu」や「Shein」に対抗した、20ドル以下の商品のみを取り扱う超低価格帯ストアだという。

驚きの価格設定
Amazon Haulの魅力とは?

Amazon Haul最大の特徴は、その価格設定にある。なんと、すべての商品が20ドル以下、中には1ドルの商品も存在するという。一体なぜ、ここまで低価格での販売が可能なのだろうか。その秘密は、徹底的に効率化を追求したAmazonのビジネスモデルにあると考えられる。たとえば、実店舗を持たないECサイト運営、独自の物流システムによる配送コスト削減、そして大量仕入れによる仕入れ値の抑制など。

さらに、50ドル以上の注文で5%割引、75ドル以上で10%割引、25ドル以上の注文で配送料無料になるなど、ユーザーにとって嬉しい特典も用意されている点にも注目したい。

低価格と利便性の裏側にあるもの

しかし、そのいっぽうで私たちは「安さ」の背後にある現実も直視する必要がある。品質や安全性、労働環境、さらには環境問題……低価格で商品を提供する裏側では、さまざまな問題が潜んでいる可能性も否定できない。「本当に必要なもの」を見極め、賢く商品を選ぶ目を養うこと。そして、企業は、サステナビリティや倫理的な生産体制といった課題にも向き合っていく必要があるだろう。

Amazon Haulは、単なる「安いショッピングサイト」ではない。それは、私たち消費者に何を重要視するか、さらにはどんな未来を創造したいかを問いかける、時代の鏡なのかもしれない。

あなたは、「安さ」の先を見ているだろうか?

👀GenZ's Eye👀

メイク、ファッションなど、目まぐるしく変化するトレンドに追いつくことだけに必死になっていないだろうかと、あらためて自問する話題でした。「安さ」はたしかに若い世代の味方。でも、その安さの理由を知る努力も必要ということなのでしょう。そして、その理由を知った時には、ボイコットという選択肢も持つべきなのかもしれませんね。

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TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。