豪州のZ世代は、クラブやバーを抜け出して「フローズンヨーグルト」を求めている!

オーストラリアのZ世代のあいだで、週末の夜にはクラブやバーではなく「フローズンヨーグルト」を楽しむという、新たなトレンドが話題に。

なかには、夜にもかかわらず店内ぎっしり、行列をなす店まで。彼らがここまで、フローズンヨーグルトを求める理由とは一体……?

罪悪感少なめ、満足感マシマシ!
若者を虜にする、夜ヨーグルト

「New York Post」によれば、オーストラリアでは週末の夜にフローズンヨーグルト店に集まることがかつてないブームになっているという。話題に火をつけたのは、長蛇の列ができる人気店「Yo-Chi」。デート中のカップルや夕食後の家族連れに混じって、多くのZ世代の姿が見られる。

クラブやバーなど、かつての「夜遊びの定番」を押しのけて、いまフローズンヨーグルトが若者たちを惹きつけているのだ。

そんな「Yo-Chi」ではセルフサービスを採用しており、ヨーグルトのフレーバーを選んだあとはフルーツやビスケット、ナッツに加え、カルト的な人気を誇るピスタチオスプレッド「Pistachio Papi」を、好きなだけ載せることが可能。

また、近年の健康志向の高まりとともに、フローズンヨーグルトはアイスクリームに比べて低カロリーでヘルシーな点も支持されている。お酒のように翌日の自分を苦しめるリスクもないため、罪悪感少なく満足感多めなナイトライフは、今のZ世代にとってピッタリなのかもしれない。

© Instagram / Yo-Chi Frozen Yogurt

第2次フローズンヨーグルトブーム到来

実は、オーストラリアでこのようなブームが巻き起こるのは、今回が初めてではない。かつて2014年にピークを迎えた"第一次フローズンヨーグルトブーム"は、その後は下火に。

そして2020年ごろ、パンデミックとともにフローズンヨーグルトへの関心が再び高まり、「Yo-Chi」は州内に3つの新しい店舗をオープンしたという。それから同店はわずか4年で、オーストラリアで最も急成長しているデザートチェーンへと進化し、現在の店舗数は38店。

同社のCOOであるブルック・ロジャー氏は「私たちは人々が集い、友人と交流し、良い音楽を聴き、そして自分だけの特注デザートを作ることを後押しするスペースを意図的に作った」と述べており、あらゆる年齢層が受け入れられる空間を作ることがブランドの成功に不可欠であったと指摘した。

また、周辺の店舗が夜22時ごろに閉店するにもかかわらず、同店は営業時間を延長。オーストラリアの主要都市でナイトライフが衰退していくなかで、「Yo-Chi」のような日本で言うところの「夜カフェ」的存在が、繁栄する基盤を築いたのだ。

ソバーキュリアスの増加
新たな若者の集いの場に!

「Yo-Chi」での体験は、単なる「食」の枠を超え、「コト消費」の側面も持ち合わせているように感じる。友人と訪れ、写真や動画を撮りながら、その瞬間を共有し、共感を深める。SNSでの拡散も相まって、フローズンヨーグルトは若者文化の新たなアイコンになるだろう。

また、日本でもかつて流行した「夜カフェ」ブームは、現在落ち着きを見せているものの、ナイトライフの一案として根強く残っている印象。世界的に「ソバーキュリアス」な選択肢が浸透していくなかで、今回の事例は今後、新たなナイトライフのカタチを作っていく基盤であるに違いない。

Top image: © iStock.com / Arturo Peña Romano Medina
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