「くれいじーまぐねっと」が大使に。女子高生の婦人科受診を促進する新プロジェクト「JKクリニック」

近年、フェムテック市場の盛り上がりとともに、女性の健康課題への意識が高まっている。そんな中、思春期からの婦人科受診を促進する取り組み「JKクリニック」が注目されている。

登録医療機関は半年で85箇所に

「JKクリニック」は、人気YouTuberグループ「くれいじーまぐねっと」を「女性からだ推進大使」に起用し、2024年8月30日から思春期女性の婦人科受診を支援するプロジェクトだ。

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アンビデクストラス株式会社のプレスリリースによると、開始からわずか6ヶ月で登録医療機関数は85院を突破したという。「JKクリニック」の登録医療機関は、思春期女性が安心して相談できるよう、ほぼすべてに日本産科婦人科学会認定の産婦人科専門医が常勤しているそうだ。

学校配布で受診のハードルは下がるか?

そして2025年2月からは、品川女子学院中学校・高校、東京呉竹医療専門学校を皮切りに、思春期女性向けの「受診支援カード」の学校配布を開始した。

同プレスリリースによれば、配布枚数は品川女子学院中学校・高校に計1260枚、東京呉竹医療専門学校に300枚。学校という身近な場所でカードを配布することで、婦人科受診に対する心理的なハードルを下げ、早期の相談や治療に繋げることが狙いだ。

情報発信のあり方、そして真の課題解決に必要なこと

「JKクリニック」の取り組みは、従来の医療機関だけではリーチできなかった層への情報発信という点で、大きな前進と言えるだろう。

しかし、女性の健康に関する情報は、その発信源や内容によって信頼性が大きく左右される。インフルエンサーの影響力は絶大だが、情報源が偏ることで、偏った知識や誤解が広まってしまう可能性も否定できない。

「JKクリニック」の取り組みを、より多くの女性にとって有益なものにするためには、医療従事者や専門家と連携した、多角的な情報発信が不可欠となるだろう。

さらに、カード配布はあくまで最初のステップだ。

真の課題解決には、学校、医療機関、家庭、そして社会全体で、女性の健康問題について理解を深め、安心して相談できる環境を築き上げていく必要があるだろう。

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