「ゲーマーによる、ゲーマーのためのスナック」RazerがMarsと合併事業を展開し本格的にスナック事業をスタート
ゲーミングデバイスのRazerと、スナック菓子大手のMars。二つの巨大企業が、ゲーマーのためのスナックブランド『RESPAWN by Razer™』で初のコラボ商品を展開した。
エイプリルフールのジョークから始まったこのプロジェクトは、両社にとって初となる合弁事業へと発展する。
「ゲーマーによる、ゲーマーのためのスナック」
『RESPAWN by Razer™』の核心は、「ゲーマーによる、ゲーマーのためのスナック」というコンセプト。
製品開発の全プロセスにゲーミングコミュニティを積極的に関与させ、成分からパッケージに至るまで、ゲーマーのニーズや好みを徹底的に反映させているという。
現在の製品ラインナップは、ガムとミント。
激しい戦闘シーンに没入するためのパンチの効いたフレーバーから、深夜のセッションに適したマイルドなフレーバーまで、ゲーミング中の様々な瞬間に寄り添う設計が特徴だ。これは、ゲーマーのライフスタイルに欠かせない必需品を目指すというブランドの意志の表れのようだ。
始まりはエイプリルフールのジョーク
このプロジェクトの始まりは、Razerが発表したエイプリルフールのジョークだった。
ところが、予想外の反響を呼んだことで、eスポーツ中のパフォーマンスをサポートするドリンクミックスとして試験的に製品化。その成功を受け、次にMarsの専門知識を借り、同社のガムブランド「5®」とコラボしたゲーマー向けガムを発売した流れだ。
この試験販売がゲーマーから圧倒的な支持を得たことが、今回の本格的な合弁事業設立への決定打に。
単なるテスト販売から、両社のリソースを投下した一大プロジェクトへと進化した。
異業種提携が示す新しいイノベーションの形
Razerの共同創業者兼CEOであるMin-Liang Tan氏は、「RESPAWNは、ゲーマー中心のエコシステムをスナックの世界へ拡張する戦略的な進化」と語る。MarsのCMO、Gülen Bengi氏も「ファンが共創者になる、新しいブランド構築の形」だと述べ、この提携の意義を強調している。
異業種の巨大企業同士による今回の合弁事業は、両社にとって初めての試み。
ゲーマーという特定のコミュニティに深く寄り添うことで、これまでにない価値を生み出そうとする、食品業界における新しい協力の形を示す事例かもしれない。製品は現在、アメリカと中国の一部小売店で販売されているとのことだ。