ドリトスの”70年代アダルト映画風”プロモーションはZ世代にウケるのか

スナック菓子のプロモーションといえば、明るく楽しいイメージが一般的かもしれない。

しかし、フリトレーのスナックブランドであるDoritosは、その常識を覆すような、大胆かつ遊び心に満ちたキャンペーンで注目を集めているようだ。

彼らが白羽の矢を立てたのは、1970年代の成人向け映画の世界観だった。

Z世代を狙って計算された「やりすぎない」挑発

© Doritos/YouTube

この一見過激なアプローチは、Z世代の嗜好を深く分析した結果だという。

『Marketing Dive』によると、今回の企画はエージェンシーのRethink社と共に開発された。Doritosが狙うのは、Z世代が好む「辛すぎず、それでいて風味豊かなスパイシーさ」。その商品特性を、ユーモアにおいても「露骨」ではなく「示唆的」なトーンで表現したようだ。

PepsiCo Foods U.S.でマーケティング担当SVPを務めるTina Mahal氏は声明の中で、「期待を遊び心で裏切るキャンペーンによって、ファンに次の『メガフレーバー』となりうる商品を試してもらいたい」と語っている。

この新商品は、現在アメリカ全国で販売されている。

プロモーションの展開方法もユニーク。動画はネオ・バーレスクの発信地として知られるニューヨークの会場「Slipper Room」でのVIPインフルエンサー向けイベントでお披露目された。

さらに、かつてアダルトシアターが軒を連ねたタイムズスクエア周辺に屋外広告を設置するなど、キャンペーンのテーマと連動した場所選びがなされている。

また、Instagramのブロードキャストチャンネル機能を活用し、通常の公開チャンネルでは許可されないような、より踏み込んだコンテンツを共有する計画もあるという。

レトロなテーマを扱いながら、メディア戦略は極めて現代的だ。この大胆な試みは物議を醸す可能性もあるが、人気ドラマ「Fallout」などへの出演で今まさに注目を集めるGoggins氏の起用が、ブランドにとって追い風となるかもしれない。

Top image: © iStock.com / LFO62
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