歴史に泊まり、未来を試す。「NOT A HOTEL」が始めた新しいホテル体験
ホテルに泊まる。その行為が、歴史を守り、未来の暮らしを前倒しで体験することにつながるとしたら——。
昨年12月、「NOT A HOTEL」が発表した2つのホテルブランド「HERITAGE」と「vertex」は、旅を“消費”から“参加”へと変えようとしている。舞台は京都・東寺と沖縄。対照的な2つの場所から、新しい滞在の価値が立ち上がる。
「誰でも泊まれるホテル」に踏み出した理由
これまでNOT A HOTELは、建築家やクリエイターとともに設計した別荘を、シェア購入という形で提供してきた。滞在は所有であり、資産であり、生活の延長線にあるものだ。
けれど今回始動した「HERITAGE」「vertex」は、その思想をより開いた形で提示する試み。ホテルと別荘、観光と暮らし。その境界を溶かし、泊まること自体を土地や文化と関係を結ぶ行為へと変えていく。
HERITAGE|
京都・東寺で、歴史に「泊まる」体験
「HERITAGE by NOT A HOTEL」は、寺院や美術館などの歴史的建築を、現代の感性で再解釈するホテルシリーズ。その第一弾として選ばれたのが、世界文化遺産「京都 東寺」のかつての宿坊だ。
ここでは、宿泊そのものが文化財の未来を支える。生まれた収益は修復・保全に循環し、建築と地域文化を持続可能な形で次世代へつなぐ。かつて僧や巡礼者が身を休めた場所で、現代を生きる私たちが心を整える。そんな時間が、新たな「継承」になる。




vertex|
沖縄で体験する、未来の暮らしのプロトタイプ
いっぽうの「vertex by NOT A HOTEL」は、まだ誰も体験したことのないライフスタイルを形にするホテル。第一弾の舞台は沖縄。「Zaha Hadid Architects(ザハ・ハディド・アーキテクト)」が日本で初めて手がけるホテルプロジェクトとして始動する。
全ヴィラから海を望み、地形や生態系に寄り添う配置、自然換気を促す設計。ここでは建築、テクノロジー、環境配慮が交差し、未来の暮らしが先行して試される。ただ泊まるのではなく、「こう生きる可能性」を体感する場だ。



旅は、消費から“参加”へ
HERITAGEとvertexは、歴史と未来という対極を扱いながら、同じ問いを投げかけている。
私たちは、旅先とどう関わるのか。
どこに泊まるかは、何を未来に残すかを選ぶことでもある。NOT A HOTELの新しいホテルは、旅の価値基準そのものを静かに更新しようとしているのかもしれない。
『NOT A HOTEL』
【URL】https://www.notahotel.com/
【Instagram】https://www.instagram.com/notahotel_official/
【YouTube】https://www.youtube.com/@NOTAHOTEL






