愛犬がおやつを隠すのはなぜ?野生の本能が残る行動の意味と対処法
ソファの隙間や庭の土の中へ、愛犬がせっせとオヤツを隠す姿を目撃したことはないだろうか。
将来への不安から備蓄に走っているようにも見えるが、専門家によると、これは進化の過程で培われた「貯蔵(caching)」という本能的な行動だという。
生存競争を勝ち抜くための古代の知恵
野生動物の世界では、食料を隠して保存する行動は珍しくない。
リスが一箇所に木の実を集めるような「貯蔵庫型」に対し、犬の祖先であるオオカミやキツネなどは、余った獲物を複数の場所に分散して隠す「分散型」の戦略をとってきた。
これは食料の確保が不安定だった時代に、他の捕食者に奪われるリスクを減らし、飢えをしのぐために不可欠な知恵だったらしい。現代の家庭犬が示す行動も、この野生時代の名残だと言われている。
不安のサインではなく、あくまで「自然な欲求」
愛犬がオヤツを隠すからといって、必ずしも飢えを心配しているわけではないようだ。
あくまで遺伝的にプログラムされた行動であり、多くの場合は自然な振る舞いとして理解すべきだという。
ただし、過去に飢餓や過酷な環境を経験した犬や、狩猟本能の強い犬種では、この傾向が強く出ることもあるそうだ。
もし気になるなら、“本能を満たす遊び”を取り入れて
もし、隠す行動が家具を汚したり庭を荒らしたりする問題行動になっている場合は、犬の欲求を別の形で満たしてあげることが解決策になるかもしれない。
例えば、布の間にオヤツを隠して探させる「スナッフルマット」や、頭を使って中身を取り出す知育玩具などを活用することで、探索や採食の本能を刺激し、満足感を与えることができるという。
また、多頭飼育などで隠した物を巡って争いが起きる場合は、おもちゃの数を増やして競争を緩和したり、物理的にスペースを分けたりする工夫も有効だそうだ。
愛犬の行動を「困った癖」として否定するのではなく、彼らの野生的な側面を理解し、適切なアウトレットを用意してあげることが、共に快適に暮らすための鍵となるだろう。






