災害時こそ、トイレを快適に。防災備蓄の常識を変える「Scet」
防災リュックに簡易トイレを入れている人は多いと思います。でも、それを「数日間使い続ける自分」を想像したことはあるでしょうか。
臭い、汚い、不快——。災害時のトイレ環境は、長らく「仕方ないもの」として見過ごされてきました。けれどその「仕方ない」が、実は命に関わる問題を引き起こしていたのです。
水を飲まなくなる人たち——
トイレが引き起こす「見えない危機」
避難所のトイレが不衛生だと、人はトイレに行く回数を減らそうとします。そのために水分補給を控える。
この行動が、脱水症状や、長時間同じ姿勢でいることで血栓ができるエコノミークラス症候群、さらには感染症といった深刻な二次被害につながります。いわゆる「災害関連死」の一因です。
地震や台風そのものではなく、避難生活の中で命を落とす。その引き金が「トイレ」だという事実は、もっと知られていいはずです。
「非常時こそ快適であるべき」
という逆転の設計思想


この課題に正面から向き合ったのが、埼玉県のフジテックと東京の大槻商店(カケフHD)が共同開発した非常用トイレ「Scet(スケット)」です。
最大の特徴は、電気もバッテリーも一切使わずに「おしり洗浄」ができること。加圧式ポンプで水を噴射する仕組みで、停電していても問題なく動きます。自社調べ(2026年8月時点のWeb調査)では、この構造は日本初とのこと。
素材にはオールステンレスを採用しています。プラスチックや紙と違って汚れや臭いがつきにくく、本体ごと丸洗いできる。耐荷重は150kgと頑丈で、さらにバイオ処理剤による消臭機能も備えています。
排泄、洗浄、処理——この一連の流れをひとつの製品で完結させる構造は、実用新案として登録済みです。
備蓄の「質」を問い直す
きっかけに

正直なところ、参考価格で約9万円という数字には驚きます。簡易トイレなら数百円から手に入る時代です。
でも、視点を変えてみてください。これは「1回使って捨てるもの」ではなく、「何日も使い続けられる衛生環境」への投資です。個人だけでなく、企業や自治体の備蓄品としても想定されています。
防災備蓄の評価軸は、「とりあえず持っている」から「実際に使い続けられるか」へ移りつつあるのかもしれません。自宅の備蓄を見直すとき、数ではなく「質」に目を向けてみる。Scetが投げかけているのは、そういう問いではないでしょうか。
2026年9月1日の「防災の日」に先行予約が始まります。この機会に、自分の備えの中身を一度棚卸ししてみるのもいいかもしれません。
Scet(スケット)
【製品名】Scet(スケット)
【セット内容】トイレ本体1台/加圧式ポンプ1台/排便処理剤20包/凝固剤20個/汚物袋20枚/専用ケース1袋
【サイズ】組立時 W33cm×L45cm×H35cm/ケース収納時 W38cm×L55cm×H21cm
【重量】本体 約4.6kg/収納時総重量 約7.5kg
【耐荷重】150kg
【参考価格】91,080円(税込・製品一式)/オープン価格
【先行予約開始】2026年9月1日(火)
【実機初公開】危機管理産業展2026(RISCON TOKYO)2026年9月30日(水)〜10月2日(金)/東京ビッグサイト 南展示棟/大槻商店ブース(小間番号 1T20)
【公式サイト】株式会社フジテック






