誤解していた・・・貧困について知っておくべき「10の真実」とは?
「問題を共有し、世界を変えろ」を合言葉に、様々なジャンルの情報を発信している米メディア「faithit」。今回は、「多くの人が貧困問題を見誤っている」と世界に警鐘を鳴らしています。
「貧困」は一言では語れない複雑な問題。人によって見方が違うのは仕方のない部分でもあります。それでも、公式な数字を用いて説得力のある主張を展開するこの記事には一見の価値があるのではないでしょうか。
01.
20年前より、
状況は改善されている
これは本当に良いニュース。貧困の状況は徐々に改善されている。20年前は、世界で約8億500万人が十分な食事を取ることができていないと言われていた。現在は、その半分の人数まで減っている。
02.
実は、食料不足「ではない」
世界では、毎日約70億人分の食料が生産されている。貧困が続く原因は、アクセスが悪くて食料が上手く行き届かなかったり、そもそも食料を買うための収入がないことが主な理由。
03.
エイズやマラリアよりも
死亡率が高い
エイズやマラリア、結核は確かに恐ろしい病気。でも、それらの病気で亡くなる人の合計よりも、貧困が原因で命を落とす人のほうが多い。WFP(国際連合世界食糧計画)の発表では、1日に約6,000人が「飢え」によってこの世を去っているそう。実に、15秒に1人が亡くなっていることに。
04.
本当に飢えている人は、
痩せ細っていない!?
極度の栄養失調になると、「ぽっこりお腹」になることが。これは「腹水」と呼ばれる状態。栄養が不足しているため、血管の中ではなく、お腹に水が貯まっている状態。適切な食事をとり、ビタミンとミネラルを補給しなければ、臓器機能が低下。最悪、止まってしまう可能性も。
05.
農業のノウハウより、
目先の食料を欲している
作物を育てるためには、多くの時間とエネルギーが必要。まず、飢餓や栄養失調に苦しむ人々に与えるべきは食料だ。十分に栄養を補給しなければ、作物を育てる余裕は生まれない。
06.
「災害」の多くが、
貧困を生むわけではない
災害が原因で貧困状態になるのは、たったの約8%。この数字は、WFP(国際連合世界食糧計画)が明らかにしたもの。もちろん、復旧活動は大切なこと。非営利団体などによる支援が行われていることも事実だ。しかし、貧困の主な原因は災害ではない。
07.
データを活用し、
飢餓を予期できる!?
現代は各国のデータ共有システムが急速に発展。飢餓が起こりそうな地域を、早期の段階で特定できるようになっている。この取り組みは、多くの国で試験的に実施中。
08.
天然痘と同じく、
貧困問題も「解決できる」
「世界から貧困をなくすことはできない」という考えは時代遅れ。1980年に天然痘が撲滅したように、貧困問題も改善の方向に向かう。あらゆる取り組みがこのまま続けば、いつか完全に解決できるはず。
09.
多くの要素が
複雑に絡み合っている
もし、飢餓を簡単に解決できるなら、すでにこの世からなくなっているはず。しかし、貧困の原因は一つだけでなく、多くの要素が複雑に絡み合っている。例えば、環境問題や汚職。農業の知識や歴史なども該当する。
10.
金持ちでなくとも、
できることはある!
自分は金持ちでもなく、有名でもない。影響力だってない。貧困を解決するのは、他の誰かがやってくれるはず。そのように考えるかもしれない。
しかし、もし世界の貧困がなくなるとしたら、それは世界中の人が協力して問題に立ち向かう時。過去25年間で、現在が最もボランティアや寄付をする機会が多い。
あなたが小さなアクションを起こせば、世界は確実に変わっていくはず。
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