ワイキキビーチに190万リットルの汚水が流出・・・コバルトブルーの海が茶色に変色!?
ハワイ・ホノルル、海水浴客で賑わうはずのワイキキビーチから人影が消えた…。
2015年8月23日から24日(現地時間)にかけて、ホノルル市内を大雨が襲った。この影響により、処理しきれなくなった大量の下水(汚水も含まれていたそう)が、ワイキキの海に流れ込み、常夏の楽園が一次騒然となったようだ。
海へ流れ込んだ下水は、当初190万リットル(のちに約50万リットルと修正)と「Hawaii News Now」、コバルトブルーの海が「茶色く濁って見えるほどだった」と、目撃者の証言を伝えている。
ホノルル市政府の公式ページ(25日付)では、ワイキキ周辺のクヒオ、アラモアナなど、観光客に人気のビーチでの全面遊泳禁止を発表。曰く、「汚水成分を調査する必要がある。感染被害が出る可能性を懸念し、閉鎖を決定した」とのこと。 すでに汚水サンプルが採取され、ハワイ衛生保険局(DOH)に持ち込んで「慎重に調査が行われている」という。
「海で泳ごうと出てきたけど止めておくわ。だって、汚物が浮いているっていうんだもん。不潔でちっともパラダイスな気分になれないからね」
地元テレビ局の取材に対し、がっかりした様子で答える観光客もいれば、10分おきに注意喚起するライフセーバーの制止に耳を貸さず、海へと入る人々も。
「IBTimes」の記事によれば、大雨の影響でマンホールから下水があふれかえり、海へとつながる用水路に一気に流れ込んだ様子。さらに、この日行われていた排水処理施設のメンテナンスのため、「排水システムをシャットダウンしている最中に、運悪く大雨が襲った」と、市当局のコメントを紹介している。思わぬ騒動になった原因が、ひとつここにあるのかもしれない。
一方、「CNN」は、浸水を避けようと、市民の多くが違法とされているマンホールのフタを開放。「街の至るところに汚水の出口ができたことで、一気に海まで達した」可能性を示唆している。
さて、サンプル回収された汚水の分析結果が出たのは、発生から3日後の8月27日。結果は「人体への感染の影響は認められない」とDOHからの発表。これを受けて市は、3日間の遊泳禁止を解除。観光客に人気のビーチが一斉に解禁したと、ハワイ州最大の日刊紙「Honolulu Star-Advertiser」が最新ニュースとして報じている。
わずか3日間とはいえ、南国の海を心待ちにしていた旅行者にしてみれば、とんだ災難となってしまったようだ。
Reference:Hawaii News Now ,City and Country of Honolulu, IBTimes , CNN, Honolulu Star-Advertiser