サンゴ礁が死滅の危機に。「800種以上のサンゴ」の保存計画スタート

美しい海の風景を彩る、白いサンゴ礁。なかでも、オーストラリアの東海岸に位置する世界最大のサンゴ礁「グレート・バリア・リーフ」は、世界自然遺産にも登録されており、その美しさは世界中の人々を魅了している。

しかし、そんなサンゴ礁が気候変動の影響で“死滅の危機”に瀕していることをご存知だろうか。

グレート・バリア・リーフでは、過去5年間に3回の大量白化現象が発生しており、1995年から現在に至るまで、サンゴが半減してしまっているという。そんな状況に立ち向かうべく、オーストラリアのとある自然保護組織が立ち上がった。

豪NPO組織「グレート・バリア・リーフ・レガシー」は、世界中のサンゴ800種以上を収集し、収容することを計画を発表した。「リビングコーラルバイオバンク」と呼ばれる施設にて、将来、サンゴ礁の再生が必要になった場合に備え、サンゴのコレクションを保存するという。

きちんとした環境のもとでは、何千年も生き延びることができるというサンゴ。また、有性生殖だけでなく無性生殖が可能なサンゴは、自分自身のクローンを生産することができるため、バイオバンクのなかで半年ごとに2倍ずつその数を増やしていくという算段だ。

温暖化により被害を受けたサンゴ礁の早い快復を祈りつつ、気候変動について、日々の暮らしのなかで何ができるのか考えてみるのもいいかもしれない。

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