2015年 なぜ、北海道で3度もオーロラが観測できたのか?
2015年12月21日未明、北海道の一部の地域でオーロラが観測されました。
日本でオーロラ?いまいち、しっくりこないかもしれません。ところが、道内では今年に入りこれで3度目(3月15日、6月23日)の観測。実は、2015年は「オーロラの当たり年」なんて声もあったのです。
北海道・陸別の夜空にオーロラが出現
12月21日、北海道足寄郡で低緯度オーロラが出現。「りくべつ宇宙地球科学館(銀河の森天文台)」より、撮影に成功した写真がこちらです。同館のリリースによると、撮影されたのは午前4時頃、やや赤みがかって見える部分がオーロラ。水平に伸びる白いのは雲、その下とりわけ明るい部分は街明かりだそう。
オーロラと聞いてイメージするのは、アラスカ、カナダ、ノルウェー、フィンランドといった高緯度の国々で見られる、青や緑がかった光のカーテンのはず。でも、日本のような低緯度で確認されるオーロラは、赤いのが特徴なんだとか。
若干、期待はずれ?なんて思うなかれ。こうして、緯度の低い日本でオーロラが確認されること自体が珍しいのですから。ですが、実は2013年ごろから、毎年のように“オーロラの当たり年”と言われ続けてきました。いったい、なぜ?
太陽のオーロラ(フレア)が
地球のオーロラを生んでいた
ここ数年、オーロラがピークを迎えていた理由を「MentalFloss」は、以下のように結論づけています。「太陽の動きが最も活発化していた」から。
記事によると、オーロラの光は太陽と地球の複雑な相互作用によって生じるもの。太陽から放出される放射エネルギーや、プラズマの大気が微妙にからみ合い、それが地球の磁力に影響することでオーロラが発生するメカニズムです。
太陽面で大きな爆発やエネルギーの衝突が起こるとき、プラズマ溜まりができます。これが大きな磁気嵐を起こすことで、普段アラスカやフィンランドで見られるオーロラが、低緯度のカムチャッカ半島付近まで下がってくるんだそう。
ちなみに、太陽活動の周期にはいくつかパターンがあり、11年ごとに活動が極大になることがこれまでの研究で明らかに。2013年がそのピーク…だったはずなのですが、今回の周期は、活動が極端に穏やかだったと「NASA」は報告しています。
次回のピークは2024年?
11年ごとに活発化する太陽極大期を待つとなれば、次回、オーロラが日本で見られる可能性は、早くても2024年?かもしれませんね。