北海道の新しい「お酒」がクラウドファンディングで人気
北海道のまんなかにある、大雪山。
かつてアイヌの人たちはこの山をカムイミンタラ(神々の遊ぶ庭)と呼び、聖地として大切にしてきました。そんな大雪山と石狩川に挟まれた、上川町。
神々の恩恵だと思わずにはいられないくらい美しい自然に囲まれたこの場所に、北海道では戦後初となる酒造「緑丘蔵(りょっきゅうぐら)」ができました。
ーー Green Hill Sake Brewery。
戦後初の試み。
「緑丘蔵」は現在、日本酒の方向性と味を決めるために試験醸造をしていて、この秋からいよいよ本格酒造が始まるそう。
前例の少ない北海道での試みということもあり、その一つひとつが、北海道における日本酒の歴史、として大きな意味を持っています。
その記念すべき誕生酒が飲める、とクラウドファンディングしたところ、わずか1時間半でサクセス。8月4日現在で、目標金額の580%を超える支援(約580万円)が集まりました。
雪解け水が
キレのある味わいを生む。
冬はマイナス20℃の極寒の地。でも、この寒さがやわらかな雪解け水を生み、キレのある日本酒を造り出します。北海道では、遠い昔から「カムイノミ」という儀式で、神への供物としてお酒が用いられていたそうです。
日本酒の味の豊かさを決めるのは、その土地が生み出す原材料の豊かさだと言われています。理想的な7℃の雪解け水とともに原材料となる酒米に選ばれたのは、彗星、吟風、きたしずくの3種。
厳選したお米から純米酒、純米吟醸酒、純米大吟醸酒が製造され、現在は6種類の試験酒が仕込まれています。
日本酒の力で
「地方」を元気に!
日本全体を見渡しても、ただでさえ減少を続けている酒造。日本酒ファンは変わらず多いのに、製造元がなくなっていくのは寂しいかぎり。じつは「上川大雪酒造」は、もともと三重県を拠点にしていた会社でした。でも、
「今まで酒蔵の無かった土地に新たにつくり、その土地でしか生まれない豊かな素材で、世界に通用する日本酒を造りたい」
そんな思いから、北海道の上川町への移転を決心したそうです。
上川町は人口3,800人ほどの小さな町ですが、「層雲峡温泉」などの観光名所もあり、年間約200万人が訪れます。
「緑丘蔵」は、日本酒の歴史を一歩前に進めるだけではなく、地方創生イノベーションにも希望を与える存在になりえるのではないでしょうか。
プロジェクトの申し込みは、6,500円のコースから。