日本をお手本に!生徒による「放課後清掃」を義務化した、シンガポール

地域インフラが整い、「クリーンさ」を強く印象づける国・シンガポール。新たなクリーン戦略の一環として、学校教育の現場で生徒たちによる放課後の清掃が、2016年2月より義務化されました。

しかし、なぜにこのタイミング?どうやら、清潔さをアピールしたい国として、目をつむる訳にはいかない事情が関係していそうなのです。

放課後の掃除が
“当たり前でない国”での
新たなチャレンジ

2016年2月25日、シンガポールの教育省は全国の公立小学校・中学校・高校において、生徒たちによる清掃を義務化すると発表。これにより、自分たちの教室や廊下、カフェテリアなどの共有スペースを生徒自らが清掃するようになります。

このニュースを「BBC」はじめ、大手メディアがわざわざ話題に取り上げたのも、世界的に見ても生徒が放課後に教室を掃除するという文化は少数派。シンガポールだけでなく、欧米の多くの国において掃除は生徒ではなく、専門の清掃員を雇って行うもの、という認識があるからです。

自分たちの教室を生徒が掃除するのを「当たり前」と思える私たちからすれば、「何をいまさら?」という思いもあるかもしれません。けれど、シンガポールでは清掃を学校カリキュラムに取り入れることで、生徒たちによる自発的な清掃への心がけを身に付けさせたいという狙いがあるようです。

毎日10分間の清掃を
まずは、浸透させる

教育省の関係者らは、日本や台湾の学校で行なわれている放課後清掃をモデルケースにしたようです。さらには、シンガポールのチャイニーズスクールを直接訪問し、現場で生徒たちの掃除の様子を視察する念の入れよう。彼らにとって意外だったのは、掃除の時間が5分〜10分程度と短期集中型であったことだと、地元紙「The Straits Times」が伝ています。

「清潔さ」のイメージを
自国民が汚してはいけない

というのも、ご存知の通りシンガポールではガムやタバコ、ゴミのポイ捨てが全面禁止。清潔さを保つ街と同時に罰金が科せられる街という両方の意味で「FINE CITY」といった呼び名があるほど。ところが、リー・シェンロン首相が「シンガポールの清潔さは、国民でなく清掃員の努力の結果」だと問題視するように、2015年罰金の対象者となった約2万6,000人のうち、およそ7割が国民・もしくは永住者だったことが明らかに。地元紙「The Straits Times」が伝えています。

こうした事情も、少なからず今回の義務化の要因となっているようで、政府主導の肝いりプロジェクトとして、生徒による学校清掃が始まったようです。
なお、この義務化はひとまず2016年末までだそうで、まずは制度を導入して清掃の状況や、生徒たちの反応をみて、学校清掃が定着するかを判断するための試験導入だそう。

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