「絶対に飲酒運転をさせない車」米新法案で義務化か
“飲酒運転は犯罪です。”
世界中でこれだけ浸透しても、飲酒が原因の交通事故が減らない現状。とくに米国では、年間1万人以上が犠牲になっているんだそう。
法律でダメなら、どうすればいい?
アメリカが出した答えは単純。技術の力で、自動車を動かせなくしてしまえばいい。というもの。
バイデン大統領が31日に署名した大規模インフラ整備計画には、米国で販売される新車への「飲酒運転防止技術の搭載」を義務化する法案が含まれるらしい。
具体的にどのような技術なのかはまだ未定で、「ドライバーをパッシブに監視し、運転できる状態か判別できる」ことが要件。
息や指紋を感知するシステムのほか、「日産自動車」などがすでに採用している赤外線カメラを使用した新技術を検討しているとの情報もある。
またこの他にも、両親が子どもを車内に取り残すのを防ぐリマインダー機能、衝突被害軽減ブレーキや車線逸脱警報といった機能も義務化する予定だそう。
革新的な法案だが、問題は細部に宿るもの。誤認識によって運転ができなくなってしまったり、裁判沙汰の際にどこまで信頼できるのかなど、問題点は少なくない。
とはいえ、「法で抑えられないなら、技術で解決してしまおう」というゴリ押しのメンタルはなんともアメリカらしいところ。今後は「飲酒運転がダメ」よりも先に「飲酒運転を許す車がダメ」な時代になっていくのだろうか?
そして、これらの問題を乗り越え、飲酒運転を“完全に撲滅”できる日は来るのか。早ければ3年後には導入する予定とのことで、今後の進展に期待したい。
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