組み立てや運搬も簡単。折りたたみ式「災害時シェルター」がスゴい(再利用も可)
地球上で起こる自然災害の42.9%がアジアで起き、この20年で約2,500万人以上がホームレスになっているのだそうです。この情報を知った時、何ができるかーー。シンガポールに拠点を置くデザイン・建築オフィス「WY-TO」の答えは、折りたたみ式のシェルター「Living Shelter」でした。
アジアで起きる自然災害時のニーズをほぼ網羅
特徴は大きく5つ。
・フラットで運搬しやすい
・大人2〜3人、30分程で組み立てられ、特別なツールは必要なし
・東南アジアの気候、環境に合わせて作られている
・家具から照明まで、基本的な住環境ニーズを押えている
・再利用可能
な点。
縦2m30cm、横2m83cm、幅4.3cmとぺたんこになるので、スマートな運送が可能です。
組み立ても簡単で、コンテナやトラックで一度に運搬できる数も上記の通り。
復興まで見据えた無駄のない設計
東南アジアによく見られる、高床式で風通しがよい「カンポンハウス」を参考に設計。鍵はもちろん、虫が入ってこないよう窓にはネット、ベッドやハンモックなどのポータブル家具、外で料理する際の棚、ソーラーパネル発電、雨水回収システムも付いているという万能性。
また最終的に、使用されている部品は簡単に解体して再利用もできるそうで、災害時から復興までを視野に入れた、無駄のないデザインが秀逸です。
プロトタイプは2016年5月28日から開催されるヴェネチア・ビエンナーレ建築展への出展が決まっていますが、4万ドル(約430万円)の資金を必要としていて、現在「INDIEGOGO」にて支援者を募っています。
被災地復興の強い味方となりそうなこのシェルター、早いタイミングでの商品化を期待したいところです。
Partnership with POD Structures