我が家のリモコンは「コンコンコン」、とノックするだけ

人工知能や音声認識システムを、IT機器や家電に取り入れた商品がトレンドになりつつある。こうしたスマート家電の活用とともに、未来の家はより便利にスマートになっていくに違いない。

けれど、誰でも手軽に使えないようでは、スタンダードになりようがない。直感的で、シンプルな操作性が要求されるのだ。そこでいうと、Kickstarterに登場してちょっとした話題になっているこの製品はどうだろう?

「振動」を「信号」に変える
ノック式のリモコン

これは、貼り付けた面がリモコン代わりになるデバイス。手のひらサイズの「Knocki(ノッキ)」だ。持ち歩くものではなく、壁や扉、テーブルなどに設置する。

ハンズフリーで家電を操作したいときに、テーブルや壁などにこれを設置すれば、あとはノックするだけでいい。設置したオブジェクトに伝わる振動を感知して、信号をWi-Fi経由で送信できる。

たとえば、夜遅く帰宅して玄関を開けたら、壁を「コンコン」と2回ノック、これで照明が点灯する。逆に、今度は外出の際、家のどこかに起き忘れた携帯電話を探すときも「コンコンコン」と3回ノックすれば自分の番号にコールしてくれる。

もちろん、ノックの回数やどの家電を起動させるかは、すべて設定次第。

家中どこでも
「コンコンコン」

テレビやエアコン、オーディオを操作するリビング。寝室に設置すれば、朝はノックで目覚ましアラームがオフになり、自動でコーヒーメーカーをドリップすることだって、目をつむったままできてしまう。

従来のリモコンのように、操作する場所に移動させることもなければ、画面操作やボタンの配列に悪戦苦闘する必要もなし。「コンコン」の振動で伝えるだけだから、誰でも簡単に使える。このユニバーサルデザインがGOOD。

ノックの設定は
最大10個まで

各種端末とのジェスチャー登録は、専用アプリでできる。

それにしても、振動を感知するKnockiは食器を置いたりものをぶつけたり、誤作動が起きやすいのではないか?という疑問がどうしても拭えない。ところが、ランダムに振動が起こりやすそうな場所ほど、雑多な振動を排除し、記憶したジェスチャーだけを拾ってくる。と開発者のJake Boshernitzan氏は、自信をのぞかせている。

この最小限のジェスチャーで、あらゆる家電を操作する。その様子を思い浮かべるだけでも不思議だが、いずれは「ふつうのこと」として認識されるのかもしれない。

1つ79ドル(約8,800円)でプレオーダーを受付中とのことだが、はたしてノックの回数で頭が混乱してこないものだろうか…。その斬新さゆえに、つい余計な心配をしてしまう。

Licensed material used with permission by Knocki
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。