「体毛は個人の自由!」ムダ毛を剃らない写真をTwitterに次々投稿するフランス女性たち
いま、フランスの女性たちが自分の脇やスネ毛など、体毛を剃っていない写真をTwitterに次々と投稿し、ちょっとした社会現象となっています。
体毛未処理はありかなしか?の論争にまで拡大しつつある、この一連のムーブメント。発起人は16歳の少女による、こんなつぶやきでした。
体毛に負い目を感じないで!
#LesPrincessesOntDesPoils
「お嬢様は毛がおあり」
女性が剃毛しない自由について活発に言及しあうこのハッシュタグ「#LesPrincessesOntDesPoils(お嬢様は毛がおあり)」が、最初に投稿されたのは2016年7月12日のこと。投稿者は16歳のAdèle Laboさん。彼女は、「体毛をそのままにしておくことは、アブノーマルなことなんかじゃない」というメッセージを、自らの脇の毛を写した写真とともに、“剃らない”写真のシェアを呼びかけました。
じつはAdèleさん、ムダ毛の処理をめぐり「とっても心を痛めたばかり」なんだとか。「The Guardian」が伝える情報によると、学校で体毛を剃ることを拒んだところ、クラスメイトから嘲笑され、いじめにもあったそう。
「体毛に関して目に見えない大きな社会的プレッシャーがあるように感じるんです。私は社会が女性に負い目を感じさせている原因だと思う」
と、投稿のきっかけを語った彼女。
体毛は個人の自由!
リアクション2万5,000件越え
このAdèleさんのアクションに対し、「体毛は個人の自由」だと賛同する女性たちが急増。わずか1週間あまりでじつに2万5,000件を超えるリアクションが寄せられ、ハッシュタグ#LesPrincessesOntDesPoilsは、一時フランスのトレンドワードランキングの1位になるまでに。
「自分の体は自分が決めること」
「素晴らしいハッシュタグ!」
「私も微力ながら参加します」
Adèleさんの行動に触発された女性たちの体毛写真がズラリ。
「賞賛」「嫌悪感」
賛否両論の声
16歳の少女のイニシアチブを賞賛する多くの声や賛同者が登場する半面、当然ながら、否定的な意見や嫌悪感を口にする人々も。
「何なの、この気持ち悪いハッシュタグは?」、「見ているだけで気分が悪くなる」なかには、彼女を単に「急進的なフェミニスト」だと揶揄する意見も。そもそも体毛の処理を女性にだけ求めるのはどういうことか?といった処理をめぐる賛否にまで、いま議論は拡大しています。
彼らの矢面に立たされることになったAdèleさん。自分の体毛をどうするか、「それは自分自身が決めればいいこと」という訴えを今後も続けていくつもりだそう。
ムダ毛の処理はエチケット?
さて、2005年に実施されたヨーク大学の調査によると、イギリス人の約99%の女性が脇の下、足、陰部、眉毛などの体毛を剃ると回答。これに対し3,316人の女性を対象にした最新の調査(2013年に実施されたもの)では、ムダ毛処理する女性の数は約84%にまで減少していた事実を「Mashable」は、二つの数字をもとに比較しています。
ムダ毛の処理はエチケットだという捉え方と剃らない自由。結局は個人の問題というところに落ち着くんでしょうが、いまフランスは体毛をめぐって意見が二分しているみたいですよ。