NYで愛されている安宿「イエローキャブ」は、くさい・うるさい・埃っぽい…etc

この宿泊施設を評価するコメント欄には酷評が並んでいる。良い経験になったと書く人もいるが、本気でディスってる人も結構いる。だけど、訪れる人は絶えない。

マンハッタンが目と鼻の先にあるロングアイランドの一角には、そんな「泊まれるイエローキャブ」がある。

酷評なのに大人気?
NYで車中泊!

ダウンタウンをスイスイ走る黄色いタクシーは目立つ。クラシックなシブい車もあるし、クセのある運転手が登場する映画も目に浮かぶ。イエローキャブはこの街を現すアイコンのひとつだ。まさかそこで寝泊まりしようとは思わなかったけど。

さて、“安宿”と聞いて最初に目が行くのは宿泊料金。「Airbnb」を見ると一晩4,000円程で2名まで泊まれる。バスルームはないが、周辺で使えるトイレのリストがある。

車内のものはすべて黄色で統一されているので、ただの泊まれるタクシーというよりはアトラクションのような感じだ。

古びた扉と埃っぽい車内に、
騒がしい駐車場。

宿泊者の感想によると、車体は写真の見た目よりも古く、ドアを開けるのにも一苦労、車内は臭うし、駐車場なので外が騒がしい。単に予算を抑えたいときの選択肢として選ぶと、例え安くともがっかりしてしまう可能性はある。心が折れて新たに宿を取っちゃった…なんて人もいる。

周りにはカフェ、レストラン、スーパーなどが揃っているけど、なんで話題になっているのかと首をかしげる人は多い。ただ、若者だけでなく、40代の夫婦が宿泊することもあり、最高にエキサイティングだったという声も多いのだ。

「ロマンチックな夜だった」。

気になるところは盛り沢山あれど、そのすべてが伏線となり、一日の終わりへと繋がっていく。誰もが口を揃えて絶賛するのはユニークで親切だというオーナーのキャラとマンハッタンの夜景。おそらく“結果的に楽しかった。最高の思い出になった”というのがこの場所を楽しんだ人たちの感想なのだろう(たぶん)。

見ての通り、万人受けする宿ではない。快適さを求めれば文句が出るけれど、好奇心で泊まれば新しい発見がある。そこにドラマ性を感じられるなら、宿泊してみる価値はある。ロマンチックな場面は、なにも美しく整った部屋だけに訪れるわけじゃない。

Licensed material used with permission by Jonathan Powley
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。