簡単にオフィスでできる「疲れない脳」をつくるためのルーティーン

休憩中や食事中、さらには就寝前まで仕事のことばかり考えている……こんなことをしていたら脳のパフォーマンスは一向に良くなりません。医学博士である石川善樹さん著の『疲れない脳をつくる生活習慣 働く人のためのマインドフルネス講座』に、疲れない脳をつくるための生活改善項目が掲載されていたのでご紹介します。オフィスで簡単にできるものばかりですので、ぜひ、トライしてみてください!

午前中から始めたい
ふたつの習慣。

朝からはじめたいふたつの習慣があります。ひとつ目は「ドローイン・ウォーキング」で出社することです。通勤時に、背筋を伸ばして、お腹を引っ込めて歩くことをドローイン・ウォーキングと言います。まずは、自宅から駅まで、駅から会社までと、それぞれ、10~20分ほど歩くことを習慣化させましょう。

オフィスでは、自分の席に着いたら、姿勢と呼吸をととのえます。深い呼吸をして、背筋を伸ばします。ポイントは、吐く時間を長くすることです。鼻から5秒くらい吸ったら、10~15秒かけてゆっくりと吐きます(口からでも鼻からでもかまいません)。息をゆっくり長く吐くと、セロトニンの分泌が増えるので、ストレスがかるくなり、心がゆったりとほぐれていきます。わずか2~3分の深い呼吸だけでも、1日の仕事のパフォーマンスが大きく改善されます。

お昼ご飯は
こんなふうに選ぶ。

ランチでは、野菜、果物、豆腐、海藻類など、低GIの食品を積極的に取り入れましょう。GIとは、グリセミック・インデックスの略で、食品に含まれる血糖値の上がりやすさを示す指標です。食べる順序も低GIの食品からにします。最初に食物繊維を食べると、糖質の吸収スピードをゆるやかにする効果があるので、血糖値が安定します。

コンビニでお弁当を買う方も多いと思われますが、組み合わせによっては、脳に与える影響も変わります。たとえば、「おにぎり2個+野菜ジュース」よりも、「おにぎり1個+サラダ+ゆで玉子1個+味噌汁」の方が栄養バランスとして優れています。

脂肪や糖分は、脳を興奮させやすいのですが、一方で、みそ汁などに含まれる旨味成分は、脳を落ち着かせる成分が含まれています。おにぎりとみそ汁だと脳が満足し、ほどよい状態で食事を終えやすくなります。

午後はリラックスしながら
仕事をしよう。

午後も、午前中と同様、デスクで仕事を始めるときは、呼吸と姿勢をととのえることを習慣づけましょう。多くの仕事をこなした夕方は、脳の疲れも蓄積しています。午後一番に行うことでリフレッシュ効果は高まります。

午後のデスクワークは、長時間にわたって座りっぱなしになりがちです。水分補給することで、意図的にトイレに立つようにして、30分~1時間おきに、1回は立ち上がり歩く時間を確保しましょう。

ランチを食べてから15時ぐらいまでは、もっとも眠気を感じやすい時間帯です。眠いまま仕事を続けても、思考能力が低下しているため、高いパフォーマンスで仕事はできません。そこでおすすめしたいのが、仮眠の活用です。大手企業のグーグルでは、午後の仮眠を推奨しています。たとえば昼休みに、椅子に座ったまま楽な姿勢で目を閉じるだけでも、眠気を緩和する効果が期待できます。

TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。