おじいさんと4歳の少女の人生を変えた「スーパーでの出会い」

とある少女がスーパーで、おじいさんに声をかけたところから始まる物語。スーパーで知らない人に声をかけても、その場限りの会話になることがほとんどですよね。

しかし、アメリカのジョージア州で生まれたこの物語はそれだけでは終わらず、おじさんの人生を変えるほどの出会いになったのです。

「おじいちゃん、こんにちは!」
から始まった出会い

4歳の誕生日当日。母親とスーパーで買い物をしていたノーラちゃん。

そのとき、目の前を一人の高齢男性、ダンさんが通りかかります。ノーラは誕生日を迎えたことが嬉しくて、見ず知らずのダンに思わず話しかけてしまいます。

「こんにちは、おじいちゃん!今日は私のお誕生日なの!」

ダンは足を止め、笑顔で答えました。

「こんにちは、お嬢ちゃん。今日で何歳になったんだい?」

それから2人は、たわいもない会話を楽しみました。

ダンのことをすっかり気に入ったノーラは、別れが惜しくなり「2人で一緒に写真を撮りたい」とママに提案しました。

「僕と?写真をかい?」

ダンは戸惑ったように答えます。

「そうよ、今日は私の誕生日だから!」

ダンは快く提案に応じ、長い間友だちだったかのように、ハグをして、2人は写真を撮りました。そして彼は、目に涙をためながらこう言ったのです。

「長い間生きてきたなかで、一番幸せな日になったよ。ノーラ、楽しい時間をありがとう」

「ダンのあんな笑顔は
久々に見たわ」

ノーラの母親はその素敵な出来事をFacebookに投稿。その記事は瞬く間に広まり、やがてダンの友人の元へと伝わりました。

そしてその友人は、ダンについて、あることを教えてくれたのです。

「ダンの奥さんはついこの間亡くなったところなの。彼のあんなに笑っている顔は久しぶりに見たわ」

ノーラの母親は、その友人から連絡先を聞き出し、すぐさま連絡。そして、彼の家へ遊びに行くことを約束しました。

彼に再び会えると知ったノーラは大喜び。楽しみで仕方なく、たくさんのお土産まで準備しました。

そして、ついにダンの家へ遊びに行ったノーラは、彼にこうお願いしました。

「毎日学校帰りに、おじいちゃんの家へ遊びに行ってもいい?」

ダンはもちろん快諾。その一言から2人の関係はその後も続くこととなり、ダンの82歳の誕生日は、ノーラも一緒に祝ったそうです。

ダンにとって
ノーラは一筋の光のようだった

スーパーでノーラと出会ったあの時、ダンはじつは精神的に追い込まれ、眠れない日々が続いていたそうです。ですが、ノーラに出会ってから、彼の世界は180度変わりました。

あのとき、なぜノーラがダンに話しかけたのかは分かりません。でも今は、親友のような関係になりました。

ダンはこう語っています。

「もう僕に残された時間は長くないかもしれないけど、残りの人生をかけてノーラを大切にしたいと思っているよ」

偶然が生んだ出会いは、2人に幸せな毎日を与えてくれたのです。

Licensed material used with permission by Tara Wood
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。