小さい頃から「海外」を転々としていた人だけがわかる8つの悩み

海外生活や移住、ノマドライフには憧れますが、親の都合で引っ越さなければならない子どもにとっては、悩みの種になることも。国内であれ海外であれ、別の文化圏に引っ越すのは、大変なことです。

米メディア「Elite Daily」に寄稿したJane Hanさんは、6ヵ国8都市で子ども時代を過ごし、良い影響もたくさんあったけど、悩みも尽きなかったと振り返ります。

01.
「ご出身は?」という質問に
答えられない

「どこの出身なの?」と聞かれるたび、とりあえず「韓国!」と答えて、それから…ウソをついちゃったような罪悪感を感じるの。

なぜなら、3歳になったころから両親とドイツに移って、それからは世界中あちこち移っているから。生まれた国に自分のアイデンティティを結びつけることは滅多にないし、自分がひとつの国に結びついてるって感覚もないの。

韓国の血は流れてるけど、私はドイツ人だし、イスラエル人だし、ウルグアイ人だし、アメリカ人だし、ベネズエラ人なの。

02.
大事な祝日は
オンラインで祝っていた

ほとんどの親戚は「国」に帰っちゃったから、私の家族は祝日には実際に一緒に祝える人たちがいないの。

たとえば、韓国のお盆みたいな行事、秋夕(チュソク)は、とても大事な行事なんだけど、オンラインとか電話で、親戚と連絡を取ってお祝いをするの。

03.
世界中に友だちがいるけど
親友はいない

「友だち」と呼べる人が世界のあちこちにいて、親しい仲間もそこら中にいる。私は、そういう世界にいる友だちを大切に思っている。だって、私がその国にいる間、一緒に遊んでくれて、新しいことを教えてくれて、文化をシェアしてくれたから。

でも私には、小さい頃からすべてを分け合ったような、本当の「親友」と呼べる人はいないの。5歳の誕生日も9歳の誕生日も一緒に写真に写っているような親友がいないの。そんなこと、望めなかったのだから。

04.
新しい言葉を覚えるのは
得意だけど…

通っていた学校はほとんど、アメリカンスクールやインターナショナルスクールだったけど、その国の言葉も勉強するように求められることが多かったわ。イスラエルではヘブライ語を一学期、ベルリンではドイツ語を一年習ったわ。

そうしていると、ある時点で英語や韓国語、他に同時に習っている言葉の障害になって、訳がわからなくなることもあるわ。

05.
いつでも「よそ者」な
気がしていた

出会った瞬間に人と打ち解けられる人が本当に羨ましい。私は、知らない人たちの中に自分が放り込まれると、気の合う人や友だちを見つけるのに本当に苦労する。

内向的な人にとって、引越しが多いのはすごく大変なこと。新しい友だちを作るために何度も自分をさらけ出さなきゃいけないのに、新しく移り住んだ国で自分が珍しい存在だったりすると、外向的に振舞うのはもっと大変になる。

06.
ちょっと優柔不断

子どもの頃から、自分の人生を変えるような決断に口を出す権利がなかったの。両親が「荷物をまとめなさい」って言ったら、私も妹も言われた通りにしたわ。あるがままに受け止めてきたの。

でも、それは私の人生の決断にも影響を与えたわ。W杯でどのチームを応援しようか、金曜の夜は外食で何を食べようか、なんてことでも決めるのがすごく苦手なの。人から言われた通りにしてきたから、自分のやりたいことを考えるのが苦手なのかもしれない。

07.
アイデンティティって
なんだろう?

私は、自分がどこに属しているのかわからないの。私はいつだって、クラスに何人かいる外国人のひとりで、同じところに長く住んだこともなくて、アイデンティティを育てる暇なんてなかった。

きっと、同じような経験がある人はわかってくれると思うけど、自分の人種とか、肌の色とか、生まれたところっていうのが、いつも頭の隅でくすぶっているの。

なかなか、自分が一文化、一人種の人間だとは思えない。紙の上では確かにそうなんだけど、こんなにもたくさんの文化を経験してきたら、ひとつに決めるなんてできない。

08.
誤解されていると感じる

私はどうしても「分離されている」と感じちゃって、感情的なコミットメントが欠如しているところがある。他の人と距離を取っていて冷たい人間、って思われてしまうこともある。でも私は正直なところ、自分がそんなに冷たい人間だとは思っていないわ。

他の人の気持ちにだって共感しやすいタイプなの。それは、新しいコミュニティに移り続けた経験からきているものなんだけどね。

大きくなっても、いつまでも自分のルーツについての悩みはある。ただ、大変なこともいっぱいあったけど、素晴らしい経験をしてきたっていう感謝の気持ちもあるわ。

Licensed material used with permission by Elite Daily
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。