よくある「アウトドア挙式」だと思ったら、とんでもなかった…

世界一高い山、エベレストで挙式をしたい──。

そんな妄想を抱いた冒険好きのカップルは、星の数ほどいたかもしれない。でも、現実的に考えれば二の足を踏まざるを得ないだろう。体力、知識、装備…と多くの障壁に加えて、命にかかわる危険だってある。

しかし、それを実行してしまったカップルが現れた。2人は、輝かしい門出の日のため、入念に準備を重ねたそうだ。そして、ついに海抜17,000フィート(約5,180メートル)で愛の誓いが。

アウトドア好きが高じて
エベレストへ

物語の主人公、カリフォルニア州在住の新郎James Sissomと新婦Ashley Schmiederに直接コンタクトをとって、いくつか質問をしてみた。臨場感たっぷりの写真と一緒にドーゾ。

Q:トラディショナルな結婚をしなかったワケは?

A:私たちの関係で最も重要なことは、アウトドアで過ごすことにある。そこで固い絆を結び、お互いを信頼できるパートナーだと確かめあえた。そういう場所で式を挙げたかったんだ。

Q:エベレストでの挙式にいたった経緯は?

A:はじめてCharleton(アドベンチャー・ウェディングを専門とするカメラマン)に連絡をとった時点では、特定の場所は決めてなくて。それから何度かやりとりがあって、2016年6月にいくつかの候補地をピックアップしたんだけど、エベレストがその中にあったんだ。

Q:最終的に決断したのはいつ?

A:今年、2017年3月にCharletonから再度連絡があり、エベレストのベースキャンプへの参加に興味があるかを聞かれたんだ。その時だね。僕たちは、いつかはエベレストへ登山するような話はしたけど、まさか、実際に誓いを交わす場所になろうとは…想像もしていなかったよ。

極限状態での「愛の誓い」

Q:登山前にはどんな準備をしたの?

A:これまで2人とも、4,200メートル級の山に登ったことはあったんだけど、エベレストは別世界でしょ。その環境に対応できるように、1年前から計画を立てて訓練を続けたよ。現地に着いてからは、3週間をかけてベースキャンプまでたどり着いたんだ。

Q:結婚した時の気持ちを教えて?

A:正直、エネルギーはほとんど残ってなかったんだよね(笑)。途中、天候が悪化したり高山病に悩まされたりしたから。酸欠のせいで誓いを交わすのに、3回もやり直したほどさ。でも、やり遂げた瞬間は、最高の気分を味わえたよ。

Q:特に印象に残っているエピソードは?

A:この旅のクライマックスは、待機していたヘリコプターに乗り込んでエベレストから滑り落ちるように下山した時だったんだけど、とても感慨深いものがあった。肉体的・精神的に厳しく大変な思いもしたけど、僕たちらしい門出として、本当に素晴らしい体験だったと思う。

苦難を乗り越えた後に、晴れて夫婦となった2人。彼らの人生の前に険しい山が立ちはだかったとしても、きっと大丈夫だよね。だって、これほどのハードな状況を二人三脚で乗り越えることができたんだから。末永く、お幸せに!

Licensed material used with permission by Charleton Churchill, (Instagram)
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。