「軽い機材」にこだわる、ネイチャーフォトグラファー

登山家よりも、重い機材を運びながら仕事をするカメラマンのほうが過酷なのではないか…そんな話を1度や2度は聞いたことがあるはず。

プロの使う機材は、一眼レフでも重量のあるプロ向け、レンズも明るさを確保するために大きくなってしまうのが常だった。

しかし、この常識は崩れつつある。

「三脚は使わない」

そう教えてくれたのは、新進気鋭のネイチャーフォトグラファー、柏倉陽介氏。

「昔は、暗い場所でシャッタースピードを遅くする必要があって、自然を撮るときに三脚は必須でした。今はカメラの進化によって、暗くてもあまりシャッタースピードを遅くしなくてもいい上に、手ぶれ補正が強力になっています」

今でも、写真を撮るために意気込んで、常に三脚を立てて撮影に臨む人が多く見られるが、写真家やカメラマンの動く姿を見てみれば、きっと三脚を手にしていないことに気づくだろう。ネイチャーフォトに限らず、三脚を立てる手間と時間をフットワークに使うことで、作品のクオリティやバラエティが上がることは多い。

もちろん、星空を撮影するときなど、三脚を使わなければいけない写真もある。

「今でも三脚は持ち歩きますが、昔のように巨大なものは不要になりましたね」

ミラーレスの進化は
とどまるところを知らない

三脚が小型化した背景には、そもそもカメラ自体の進化がある。

「使用しているのは、4,240万画素の35mmフルサイズセンサーを搭載したミラーレスカメラです。従来のハイエンドクラスの一眼レフに比べると重さは半分ですね。カメラが小さくなったので、三脚もコンパクト&軽量になりました」

と柏倉氏。

ミラーレス一眼は、どうしてもファインダーで被写体そのものを見ることができず、液晶画面を通して被写体を見ることになる。ピントがわかりづらいことや、液晶画面に映るタイムラグがあることなど多くの懸念があり、これまではプロ用としては程遠い機材だった。しかし、この数年で飛躍的に解決された。

今では、これまで不可能と言われてきたプロの使用に耐えうるスポーツ向けミラーレスが存在するほどだ。

機材がコンパクトなら、活動範囲がぐっと拡がるのだ。

少し操作が難しくなる程度で、カメラはいい機材を使うに越したことはない…というのが定説だが、機材のコンパクト化によって、その考え方すら変わりつつある。

「今までは30〜35kgくらいの荷物を背負っていました。望遠ズーム、マクロ、標準ズーム、単焦点、でかい三脚、テント、マット、ガスバーナー。今は、カメラ機材がコンパクトになりテントも軽くなったので、食糧のスペースを確保できるようになりました。パッキングの大きさも小さくなって80Lが40Lになりましたね」

 

これらのインタビューは、ドキュメンタリーTVの「ナショナル ジオグラフィック」が“ドキュメンタリーを体験する”をコンセプトに主催する「ナショジオ ツアー」の第1弾「ネイチャーフォトグラファー柏倉陽介と行く『西表島写真の旅』with ソニーα」に同行し際、実施したもの。

自然に分け入り撮影をおこなうネイチャーフォトの世界で、行動範囲が広まり、場合によっては持ち歩ける食料が多くなったことで日程にも余裕が出る。

機材の制約から解き放たれた写真家が残すものは、今までの世代とは違ってくるはずだ。

「ナショナル ジオグラフィック」は、空中都市マチュピチュ(1911年)や沈没したタイタニック号の発見(1985年)など、歴史に残る数多くの実績を有するナショナル ジオグラフィック協会を母体とし、あらゆる領域の“未知”へ挑み、次世代の“知”へと変えていく世界最高峰のドキュメンタリーTV。事実に基づき、エンターテイメント性を兼ね備えたコンテンツを創造し、より多くの人の知的好奇心を刺激し続ける。

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答えは、都会のカラスの巣。新進気鋭のネイチャーフォトグラファーである柏倉陽介氏が撮影したものだ。
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