無料で食事を提供するレストランは今、街の「ハブ」として機能していた。

ホームレス限定」あるいは、「支払いは募金箱」など、経済格差に関係なく様々な人に食事を楽しんでもらおうと、独自のアイデアを掲げるレストランをこれまでも取り上げてきました。今回は、マレーシアにある「Charlie's Cafe」に注目。

メディアを通して彼らが注目されるようになったのは、2016年のこと。今も恵まれない人たちを救うため、活動は続いています。

「みんなが満たされるべき」

首都クアラルンプールにある「Charlie's Cafe」。このレストランは、お客が任意で5リンギット(約130円)を寄付するたびに、ホームレスあるいは外食ができるほど経済力がない人が使える食事の引換券を発行する「Pay it Forward」と呼ばれるアイデアで知られるようになった。

寄付の流れは簡単。

①寄付金の5リンギットをレジ担当に渡す
②レシートを受け取りメッセージを書く
③レシートとメッセージを一緒にして壁に張る
④使用できる対象の人が剥がしてレジへ持っていくと無料で食事ができる

ただお金を寄付するだけではなく、メッセージを添えることができて、食事する人に思いが届くというこのアイデア。人と人の心を繋いでいて、なんだか温かい。

「食品業界にいて、お腹を空かせた人をただ見ているなんて間違っている」と、「NextShark」に語っているように、カフェのオーナーであるTuzanさんの考えが色濃く反映されているのがわかります。

右側のメッセージには「あなたが食事を楽しめますように」と書かれています。

助け、助けられ、
人が集うレストランに

オープンからまもなく1年半が経とうとする今、レストランはどうなっているのだろうと連絡してみたところ、「Pay it Forward」に加えて、歯ブラシや石鹸など日用品の寄付も集めているとのこと。道行く人々が店に立ち寄り、品物を置いていってくれるそうです。

こうして集まった日用品は、引換券を使用した人に食事と一緒に提供するのだとか。机に並べられた数を見ると本当にたくさんの人が、この取り組みに協力していることがわかります。

助けられる人、手を差し伸べる人、Charlie's Cafeはいつのまにか地域の人が集まる温かいハブのような場所になっていました。ある意味、本当のクアラルンプールを知れる場所でもあるんじゃないでしょうか。

Licensed material used with permission by Charlie's Cafe(Facebook), (Instagram)
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。