ホンモノの北欧家具の魅力を伝える「隠れ家」。
日本から直行便に乗ると、およそ10時間ほどで着く北欧。「あっ、それくらいで行けちゃうんだ」と思う一方で、せっかくなら長期休暇を取れる時に行きたいと思ってしまう。となると、実際にはなかなか行けないのが現実なわけで。
でも実は、関東周辺に住んでいる人であれば電車に乗って行くだけで、北欧を感じられる場所がある。
現地調達した家具が
倉庫を埋め尽くす
小田急小田原線の伊勢原駅よりバスで約10分。住宅街に200坪もの面積をもつ倉庫が建っている。
ここは「北欧家具talo」。2007年にオープンし、フィンランドやデンマークの家具や雑貨などを中心に販売している。
驚きなのは、倉庫内の隅から隅まで並べられている家具。ほとんどは、オーナーの山口太郎さんが、現地のアンティーク市場をめぐって直接買い付けているもの。北欧家具の魅力に気づいたのは、以前フィンランドへ旅行に出かけた時のことらしい。
「シンプル」は
複雑の先に存在する
倉庫内に併設された部屋には、食器もズラリ。
北欧家具といえば、「シンプルで洗練されている」というイメージを抱いていた。が、年に10回も買い付けをしている山口さんが語る魅力はもっと深い。
「北欧といっても、フィンランド、デンマーク、スウェーデンなど様々です。言語や生活習慣などの違いから生み出される家具はまったく違うので、各国の面白さや魅力を感じることができます」
北欧各国の生活様式の違いが、家具の意匠に表れているという事実は、ほとんど知識がない私からすると目からウロコだった。そして、さらに深い言葉が。
「シンプルさは、複雑を超えたからこそ生み出され、手間と時間がかかる作業の結晶なのです」
買い付けを始めた頃、フィンランド人に教えてもらった概念とのことだ。このフレーズが、それまで抱いていた北欧家具への価値観や物の見方に大きな影響を与えた、と山口さんは強調する。
北欧家具の深さを体感してきたオーナーが、目で見て触れて、現地でセレクトした家具が詰まっている倉庫。北欧に興味がある人もこれからもっと知りたいという人も、ホンモノの魅力を確かめに、週末足を運んでみてはどう?
【店舗情報】
北欧家具talo
・住所:神奈川県伊勢原市小稲葉2136-1
・営業時間:10~19時
・定休日:火