忘れかけていた日本の美、「ひらがな」を身にまとう

昔から当たり前のようにそこに存在し、深く考えもせずに使っていたもの、「ひらがな」。流れるようにうつくしい曲線で描かれるその形は、改めて見れば世界に誇れるほど美しいもの。なのに私たちは、当たり前すぎるそういったものほど見落としてしまいがちだ。その価値を、今、アクセサリーという形で見直す時が来たのかもしれない。

モチーフになっている
「ひらがな」とは

この、「Hiragana」というアクセサリーブランドでモチーフになっている言葉は、大きく分けて三つ。一つ目は、「心に留めておきたい言葉」。

 

「うつくしい」 

うつくしい言葉をまとい、うつくしい日々を。

 

「きずな」

遠くにいる家族や友人、身近にいる人、出会った人との絆を大切にしよう。そんな思いを込めて。

 

「ありがとう」

感謝の気持ちを忘れないように。

二つ目は、「季節を感じる言葉」。

 

「やよい」「さくら」

旧暦の月の名前や花の名前から、日本の四季折々の美しい情景を思い起こせるように。

 

三つ目は、「一生付き合っていく自分の名前や、大切な人の名前」。

 

こちらはオーダーメイドで受け付けており、本人だけでなく子供、パートナー、夫婦の名前の組み合わせ、形見として大切な方の名前をモチーフにしてほしいという依頼もあるのだそう。

「オーダーメイドでは好きな言葉を選べますが、その人にとっていちばん大切な言葉を、というとお名前になるケースが多いです。宝塚でご活躍されている娘さんの芸名をネックレスや指輪としてつけ、応援されている方もいらっしゃいます」

その他に「とうきょう」や「しぶや」など、日本の都市名のシリーズなどもあるが、さまざまなラインナップの中で特に人気なものは?

「最近は暦も人気ですが、定番としては『ありがとう』『うつくしい』『こころ』の三つの言葉。大切にしている言葉として自身で身につける他、母の日や誕生日の相手に伝えたい言葉として『ありがとう』や『こころ』などを贈る人も多いです」

また、外国人には国籍問わず『ゆめ』が一番人気なんだとか。

「言葉の意味と、丸みのあるデザインが人気のようで、指輪やネックレス、ピンバッチで選ばれる方が多いです。また、『ゆめ』を叶えたいという願いを込めて使っていらっしゃる方もいるようです」

 

「とうきょう」「しぶや」「ゆめ」

「ひらがな」がアクセサリー
になったきっかけ

デザイナーの國廣さんは、もともと書家として活動していた。そもそも日本語には漢字やカタカナもある中で、どうして「ひらがな」を選び、アクセサリーにしようと思ったのか。

「以前から、日本語本来のうつくしさを生かしながら現代に受け入れられるような新しいデザインを生み出したいと考えていました。ある時、自分の名刺のデザインを考えていた際に、手書きで書いた文字を使って円形などレイアウトを考えていたら、文字をつなげると何かプロダクトにできそうな気がして、ピアスにしてみました。そのピアスをSNSにアップしたところ、とても人気だったんです」

そんなきっかけとともに、海外からのゲストが増える中で思うことも。

「旅の思い出として彼らが求める日本のお土産は、日本を語るもの。そうであるなら、和のモチーフでかつ洗練された意匠であってほしい。日本人が使って良いと思うもの、デザインとして和の美意識が伝わるものがふさわしいと思うのです。しかし、町を歩いていても、メディアを見ていても、日本人はせっかくうつくしい文字を持ちながら、日本語に関心が薄く、ロゴや広告の文字に日本語を使うことにも消極的だと感じていました」

そこに敢えて「Hiragana」というブランドを世に問い、日本でも海外でも、日本語モチーフの服飾品を身に着けることがカッコいいという風を起こしたいと思ったのだとか。

日本語は素敵だなって
思ってもらえるように

デザインのうつくしさだけでなく、込められた思いにも心を動かされる、そんなひらがなアクセサリー。國廣さんが、今後そこに込める思いとは。

「日本の女性に、自国のうつくしい文字をもっと気軽にファッションとして身につけていただきたいんです。日本語は素敵だな、と感じていただけるような表現を追求していきたいと思っています。外国の方には、このアクセサリーを通して、漢字だけでなく日本独自の文字『ひらがな』に興味を持ってもらえればいいなと思います。そして、間違った日本語ではなく、意味のきれいな日本語を知ってもらうきっかけになればと思っています」

 

ちなみに、私のお気に入りはこれ。

「すき」

  

 

 

Licensed material used with permission by Hiragana
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