奈良と鎌倉と、もうひとつ。日本三大仏はここにあった!?
大仏といえば、「奈良の東大寺」と「鎌倉の高徳院」が、言わずと知れた有名どころ。
それに続く、日本三大仏に名乗りをあげているのが「岐阜大仏」。
…それにも関わらず、全国的どころか地元の方でも知らない人がいるほど、認知度の低い大仏なんです。
その大仏様とご対面できるのは、岐阜市のシンボル金華山の麓、金鳳山正法寺。
控えめですが、確かに入り口には「日本三大佛」の石碑が建っています。第11代目の和尚が歴代の大地震と大飢餓で亡くなった人を救うために、大仏像を建立しました。
外からは、まさかこの中に奈良と鎌倉の大仏に並ぶ三大仏が納まっているとは思えませんが…。期待はほどほどに、拝観料を払ってお堂の中へ。
ベスポジは真正面。
柔和な表情に心洗われる!
お堂に入って見上げると、高さ13m、金箔塗りの荘厳な大仏様。
奈良の大仏が14mなので、ほぼ大差ない大きさ!
拝観するときのベストポジションは真正面ですが、ちょうどベンチが置いてあるので座ってみてください。
想像以上の迫力で、前かがみでわたしたちを見下ろし、優しく微笑むその柔和な表情に癒されます。
数多ある大仏のなかでも、ここまで穏やかな表情をしているものは他にあまりないそうです。
竹と漆でできた
日本一の「籠大仏」
奈良と鎌倉の大仏が金属でできているのに対し、岐阜大仏は大イチョウの木を柱とし、竹材で籠を編むようにして形を作り、その上に漆と金箔を塗ってできた日本一の籠大仏。
建立にかかった歳月は、38年。今からおよそ180年前の天保3年に完成し、災害を免れ今も当時の姿で残っています。
大仏を囲むようにずらりと並ぶのは、同じく天保年代の作品で、岐阜市ではもっとも古い歴史を持つ「五百羅漢」。
明治時代の濃尾地震で多くが大破し、現在は地震から免れたものだけが保管されています。
意外と知られていないけど、一見の価値あり! 奈良、鎌倉の次は、岐阜大仏に会いに来てくださいね。
「岐阜大仏(正法寺)」
住所:岐阜県岐阜市大仏町8
開館時間:9:00〜17:00
定休日:年中無休
拝観料:大人200円、小人100円