インド政府による検閲を、「エロ」を使って巧みに批判。
数年前、インドの検閲当局は、映画『007 スペクター』のキスシーンが長すぎるから半分を削除するようにと指摘しました。または、性教育のためのイメージが監査の対象になったこともあるそう。このように、政府の検閲は厳しくなっているようです。
頭に「?」が浮かんだ人は、僕だけではないはず。「インドにはあの有名な恋愛ハウツー本『カーマ・スートラ』があるじゃん」って。
この思いは、インドに暮らしている多くの人にも共通しているのだとか。アーティストAkshita Chandraさんは、国家の考えを批判するために立ち上がりました。
「エロ=わいせつ」なんて
大間違いだ!
Akshitaさんの作品は、カジュラホ寺院にある、『カーマ・スートラ』を立体的に表現したといわれている石像からインスピレーションを得たのだとか。
さらに、1つ1つの作品には、彼女が不公平だと思った検閲の事例を揶揄しているようです。例えば、40組以上のカップルがホテルから、わいせつな行為をしたとして連行されたことや、下着だけをつけたマネキンを展示するのが禁止されたことなど。
「この作品を通して、何がわいせつなことと捉えられ、何が受け入れられるべきなのかを、多くの人に考えて欲しいです。特に、検閲をおかしいと感じている人には」