お茶が私たちをより創造的にさせる理由

お茶は精神世界とつながっている。よくこんな表現がされますが、お茶を飲むことが私たちの創造力に磨きをかけてくれるという研究結果が出たようです。

Valerio Farrisが「Food52」で紹介した記事を読むと、第4の波をコーヒーに求めるよりも、そろそろお茶のもつ魅力に立ち返ることの方に、気持ちを持って行きたくなるかもしれませんよ。

いま、お茶を飲むべき
新たな理由

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お茶を飲むことから生まれる、あらゆるメリットを私はよく知っています。なぜって、朝に生きるよころびをもたらしくてくれるのも、眠る前に心に安らぎを与えてくれるのも、一杯のお茶なのですから。

ノドを懲らしめるヒドい痛みも、お茶が癒しを与えてくれるし、ひどく寒い非はお茶がカラダを芯から温めてくれます。けれど、こうしたメリットのみならず、お茶を飲むべき「新たな理由」が、いま注目されているようです。なんでも、これを知ると人生が変わるとまで。

それは、中国で実施されたこんな研究によるもの。曰く、お茶を飲むことは、人間の創造性に磨きをかけてくれる。脳がうまく働いていないとき、表現したいことができないときはお茶のもつチカラに頼ればいい、と。

もう少し、詳しく見ていきましょう。

お茶は右脳を刺激する?

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実験が行われたのは、北京大学。心理学認知科学科の研究者たちは、平均23歳の生徒50人を被験対象とし、2つのグループに分けました。一方はプーアール茶に代表される「黒茶」を飲むグループ。もう一方は水を飲むグループです。双方は、飲み終えた後であるテストに取り組むよう指示されました。

まずは、創造力を働かせて「積み木を使った造形物」の制作です。そして次なるテストは「ラーメン屋さんのクール店名を考える」というもの。これらを評価するのは、実験に参加していない生徒たちです。いずれの実験もひとつのトピックをベースに、新鮮味があり、かつひと味違う趣向を凝らしたアイデアが閃く、そんな能力が測れるよう設計された実験でした。

「魅力的」「クリエイティブ」「クール」、そうしたワードは漠然としているように聞こえますが、お茶を飲んだ被験者たちはちゃんと的を得ていたようです。というのも、どちらのテストにおいても、お茶を飲んだグループの方がお水のグループより数字的にも高得点が結果として表れてきたからです。

「お茶を飲む」ことで生まれる
安定感や高揚感

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では、いったいナゼお茶を飲むことでこうした効果を得られたのか?もっとも導きやすい理由として、黒茶に含まれるカフェインとテアニンが認知作用を高め、脳の機能を引き上げてくれた。こう考えるのが自然です。

ところが、研究チームらの焦点は別のことろにありました。カフェインとテアニンの効果はここまで顕著ではなく、そもそも一杯飲んだだけでは効果を期待できない、とバッサリ。それよりも、お茶を飲むという行為そのものが、気分を高めてくれるのではないか、と研究者らは示唆します。

お茶が創造性にもたらす効果の理解を深める研究となりましたが、加えて、食べものや飲みものの摂取と、人間の認知力の関係性を当たらな角度で追求した研究とも言えます。

論文はこう締めくくられています。

とはいえ、被験者はたったの50人。データを取るにしてもあまりにも少ない人数ですよね。より多くの臨床結果を見てみたいところです。ただ、実体験からも暖かいお茶が私たちの精神に影響を与えている点は、納得いく気もします。

おいしいお茶は間違いなく平穏をもたらしてくれますしね。これがライター業にどういった恩恵をもたらしてくれているかはさておき。ま、こればかりは試してみるしかないってことでしょうね。

Written byValerio Farris
Licensed material used with permission by Food52
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