コーヒーテイクアウト率が最も高い国は、日本だった
“For here or to go?”
アメリカのコーヒーショップで必ず聞かれるこのフレーズ。「ここで飲む(For here)か、持ち帰り(To go)か、どっちにする?」という質問だということは、だいたい察しがつくでしょう。ちなみに、持ち帰りカップのことは「To go cup」。
でも先日、オーストラリアのカフェで「Take away?」と聞かれ、一瞬戸惑ってしまいました。だって同じテイクアウトの意味でも、アメリカ英語は「To go」、それがオーストラリアやイギリス英語だと「Take away」、さらに日本では「Take out」。と、表現もバラバラ。
たしかに英語でも「Take out」という単語は使います。が、どちらかといえば「Take-out food」など名詞としての活用が主。
コーヒーカップ片手の出勤は
日本の朝の恒例行事?
アメリカではコーヒー片手に歩く人が多くて、とくに朝のビジネス街の“片手コーヒー率”はものすごく高い(自分調べ)。もはや必須アイテム、と言いたくなるくらい。それに比べて日本では、コーヒー片手に歩いている人はそんなに見かけないですよね。
つい先日、母と待ち合わせをしているときのこと。母が来る前にTo go cupでコーヒーを買い、歩きながら飲んでいたら、到着するなり「行儀が悪いからやめなさい!立ち止まって全部飲むか飲まないか、どっちかにして」と、いい歳して怒られてしまいました(笑)
「日本ではそう思われるか〜」と内心思いつつも、ちゃんと立ち止まって一気飲みした自分もエラい……。
そんなこともあり、日本ではテイクアウトして飲んでいる人は少ないんだろうか、調べてみることに。すると、思いもよらない結果が。
だって、
日本がまさかの1位!?
The NPD GroupのCREST®によると、13カ国のコーヒー注文数に占めるテイクアウトの割合は、次のとおり。まさかまさかの日本が1位!
【1位】日本: 48%
【2位】米国: 45%
【3位】カナダ: 43%
【4位】韓国: 35%
【5位】オーストラリア: 23%
【6位】ドイツ: 17%
【6位】フランス: 17%
【6位】ロシア: 17%
【6位】英国: 17%
【10位】ブラジル: 13%
【11位】中国: 10%
【12位】イタリア: 3%
【12位】スペイン: 3%
※NPD Japan「Coffee-to-Go Gose Global」より引用
片手カップ率が断然多いと思っていたアメリカよりも、テイクアウトをチョイスする日本人の割合が高いとは……ちょっとびっくり。イタリアやスペインは、ゆっくり、まったりカフェでコーヒーを飲みながらおしゃべりしている情景が思い浮かぶので、割合が低いのは予想通りでしたけど。
日本はどちらかというと「コーヒーを飲む時間を楽しむ」というよりは、「眠気覚ましやパワーチャージのために持ち帰って会社で飲む」という人が多いのかもしれません。コンビニコーヒーの台頭もこの数字の要因かもしれませんね。
「お持ち帰り」を意味するワードが、同じ英語圏内でも異なっていたり、国によってコーヒーを飲むシーンや目的に差があったりと、一口に「コーヒーのテイクアウト」といっても、文化背景やお国柄が出ていておもしろいものですね。