「炭焼きむら」で出会った、梶原由景が大阪の焼き鳥に求める「焼き加減」
関西屈指の焼き鳥店
炭火のアプローチが違う!
──となると、どやメシで紹介された京都「炭焼きむら」は、関西で数少ない本格的な東京風だった?
それがなぜ京都で発展したのかわかりませんが、九州のスタイルにすごく似ているんです。
たとえば串の間に玉ねぎをはさんでいたり、焼き加減も僕が最も好きな九州のそれ。きっと九州にゆかりのある人がやっているとばかり思ってたんです。ところが、聞けばそうじゃない。
なんでも焼き台の炭と串までの距離が極端に短く、長ネギではすぐに黒焦げになってしまう。そこでひらめいたのが玉ねぎだそう。おもしろい。
──味はいかがです?
東京の文脈からしてもおいしいんです。
京都の味を称して出汁文化だとよく言いますけど、じつは庶民の味はパワフルに濃い。西陣織や清水焼など、歴史的には労働者の街ですから、こうした濃いめの味付けが好まれるのかもしれません。
「GS(ゴールデンスペシャル)」という裏メニューがオススメです。ニンニクを効かせたタレで焼いて、仕上げにカレー粉をかけた串。もちろん濃いめです。掛け値なしにうまいですよ。
──僕たちがいわゆる京都に抱くイメージと庶民の味にギャップがある。意外ですね。
でも、こうしたベタな味が浸透している一方で、中華料理は非常に上品だったりするのが京都です。これは旦那衆が夜遊びに出かける前に腹ごしらえするのに、香りや味がキツすぎてはいけないってことで、さっぱりした味付けになったそうですよ。
京都特有のカルチャーが食にも大きく影響していることがわかりますよね。
梶原さんの表現する“焼ききった”皮の表面。香ばしいカレーとにんにくの香りが漂ってきそう。
梶原さん注目の焼き加減をチェック!『どやメシ紀行』本編はこちらから。
※メニューや価格はオンエア当時のものです。
「炭焼きむら」
電話:075-555-3267
営業時間:17:30~23:00(串がなくなり次第終了)
定休日:日曜、祝日
HP:https://www.sumiyaki-kimura.com/
撮影協力:かごっま屋台 火の玉ボーイ