インターネットライフの寂しさを歌いながら、キラキラしたビジュアル……これはリアルだと思います
近年、注目すべきレーベルのひとつPC MUSIC。いろんな活動をしているし、たくさんのアーティストとコラボレーションしていて、掴みどころがないレーベルですが、ひとつの象徴がHannah Diamond(ハンナ・ダイアモンド)です。
彼女がデビューしたのはたしか2014年。だけど、1stアルバムがリリースされたのは、今年の11月22日。ついこの間ですね。どうして5年間もかかったんだろう……という話はさておき、僕が好きな彼女のMVを紹介します。
タイトルは『Hi』。イギリスのメディアi-Dが製作したこのビデオは、Hannah Diamondのキラキラしたイメージをフィーチャーしながら、Baby-Gともコラボするという、いかにも“メディアが製作したMV”になっています。
だけど、この作品をキラキラしたイメージガールとファッションウォッチのコラボビデオと片付けてしまうはもったいない。歌われているのは、インターネットライフの寂しさです。リアルな歌詞とフェイクなビジュアルが見事に融合した傑作だと思います。
僕は、このMVからなんとなくブリトニー・スピアーズを思い出します。彼女もフェイクな世界にいながら、リアリティのある存在でした。ハイパーリアルな感じって言えばいいのかな……。ちょっとややこしいリアリティですね。そういえば、Hannah Diamondの本名はHannah “Amond”です。
それにしても、Hannahの歌い方が個性的です。ビジュアルと合わせて、すごく印象に残るMVですね。
1992年のロンドン生まれ。最初の音楽の記憶は、お父さんとデヴィッド ボウイとブロンディ、そしてザ・クラッシュが入ったカセットコレクション聴いたこと。だけど、ミュージックビデオは音楽と違う魅力があると思ってます。
いろんなカルチャーについての連載「ベンのトピックス」も読んでみて。