オリンピック目前!「厚底シューズ問題」がついに決着……!
目前に迫った東京2020オリンピック・パラリンピックで、陸上長距離に大きな影響を与えると思われる「厚底シューズ問題」。世界陸連は先月31日に、厚底シューズ規制に関する声明を発表した。
規制内容を要約するとこのようになる。
・ソールの厚さは40mm以下。反発力を生み出すプレートは1枚まで。
・大会4ヵ月前までに一般に市販されているもの。
この規制を受けて、問題の主役であり、数多くの新記録に貢献している「Nike Vaporfly」は全面禁止を免れ、また、箱根駅伝などでも話題になった多くの選手が着用する厚底シューズは規制の対象にならないという。
規制の対象となるのは、新製品として開発されるプレートが2枚以上入ったものや、プロトタイプモデルだ。去年10月に非公式ながらフルマラソンで2時間を切るという偉業を成し遂げたエリウド・キプチョゲ選手が着用していた“Vaporfly”のプロトタイプには複数枚のプレートと新技術のエアクションが搭載されていたらしい……。
今回の決定で、世界陸連は、高価格な製品や試作品などで一部の人のみが得られる特権を阻止する狙いだ。
技術力と密接な関係を持ち始めた現代スポーツ。技術の向上により怪我の発生を抑えるなど多くの利点もあるが、“スポーツ本来のおもしろさ”が失われないよう慎重な規制が求められている。
Top image: © Nike