ウイルス対策としてトルコの「香水」がバカ売れ

新型コロナウイルスへの恐怖から各国ではさまざまな馴染み深い商品が買い占められ、店頭から姿を消している。日本ではマスクが売り切れ、米国では弾薬、イタリアではパスタ、そしてトルコでは......コロンヤ。ん?コロンヤ?

「コロンヤ」とは、おもてなしの一環としてトルコ社会に深く根付いている香水だ。エチルアルコールに香料が入ったもので、いわゆる「オーデコロン」。 トルコではレストランでの食事のあとや友人宅を訪問したときなど、これを手にかける習慣が昔から存在する。

それが今、消毒に効果大と需要が高まり、ウイルス対策として大量に買い占めされているのだ。爆発的に増える需要に応えるために、コロンヤの生産業者は不眠不休で作業している。

3月19日、トルコ政府は新型コロナウイルスの感染拡大による影響を緩和するため、総額1000億リラ(約1兆7000億円)の経済対策を発表。その対策のなかには、65歳以上の人へのマスクとコロンヤの配布のための予算も含まれているという。

古くから伝わる文化や風習には、必ずや意味がある──。そんなことを感じさせるトピックだ。

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